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高崎経済大学 藻利衣恵 研究室

TEL. 027-343-5417(代表)

〒370-0801 群馬県高崎市上並榎町1300

   


研究SERVICE&PRODUCTS

主たる研究領域:財務会計


 企業が「材料を購入して品物を作りそれを売って儲ける」等の活動を行うには、お金が必要となります。しかし、その額は莫大なものとなるため、通常、一個人が所有しているお金だけでは足りず、企業は企業外部の人々からお金を調達する必要が出てきます。
 では、その人々は無償でお金を提供してくれるでしょうか。皆さんも自分のお金を無条件で知らない人に渡すことはできないでしょう。でも、もしその企業のお金の使い道や儲けに関する情報がわかれば、安心して自分のお金を提供できるかもしれません。そこで、企業が企業外部の人々からお金を提供してもらうために、これらの情報を伝達する。これが財務会計です。(この情報を作成するために簿記が使われます。)
 しかし、企業が自分勝手に情報を公開したとしても、どれがよい企業かはわかりません。そのため、情報を開示する際には、一定のルール(会計基準)が課されます。財務会計(の規範・記述的研究)では、主として、国内外の会計基準やその体系、さらには、これらの背後にある会計理論などを整理・分析します。


主たる研究手法:規範・記述的研究、歴史研究(および、理論研究?)

 <規範・記述的研究>

     

 企業が投資家や債権者などにその企業に関する情報を提供するためには、一定のルール(会計基準)が必要になるという話は、前述しました。これらの会計基準を、利害関係者(経営者、投資家、債権者や、公認会計士など)が使うわけですが、これら利害関係者はそれぞれの利益が最大化するよう行動を行います。では、その行動を起こすためには、どのようなことを学べばよいのか。すでに設定されているルール(会計基準)を読みそこに記載されている内容がわかればよいのではないかと思うかもしれません。
 しかし、会計基準は、周辺法令の改廃や新たな金融商品の誕生等でも修正されます。また、会計とは、企業の活動を貨幣的に測定して利害関係者に報告するものです。ということは、企業は日々たくさんの取引を行っていますので、その取引の量だけ、会計基準は存在することになります。では、このような現状認識のもとで、これらの会計基準は、取引(ケース)ごとに好き勝手に決まっていてよいのでしょうか。
 企業は、多くの会計基準を使って日々の取引をひとつの報告書(財務諸表)にまとめます。そもそも会計基準はそのために作られたルールですから、個々の会計基準同士の関係性をまったく無視してよいわけではありません。同じ経済事象には同じルール(メタルール※1を含む)を、異なる経済事象には異なるルール(メタルールを含む)が適用され、最終的には、多くの会計基準が体系とならなくてはなければなりません。
 このような状況のもと、会計学者(主として大学の先生)は、たとえば、ある会計基準は有用に機能しているのか、また、ある会計基準はその体系と首尾一貫しているかどうかなどを研究しています。会計学者は数多く存在しますので、検討の結果、さまざまな意見(理論や学説)が生まれます。※2
 なお、研究する際の分析方法としては、統計学・計量経済学等を用いた研究(実証研究)、経済数理モデルを使う研究(理論研究)や、心理実験などを行う研究(実験研究)などもありますが、私自身は、(理数系が得意でないこともあり)文章を用いて理詰めで行う研究(規範・記述的研究)を中心に行っています。

※1 メタルール:ルールを決めるためのルールのことで、会計の文脈では、会計基準を決めるための基礎概念などを指します。

※2 これは、講義で使う会計の教科書の目次にも影響を与えます。教科書を見比べると、かなり目次が違いますので、興味がある方は、図書館などで教科書を見比べてみましょう!(なぜなら、そもそも、先生ごとに会計理論(会計に関する解釈など)が異なるので…学生にとっては、迷惑な話かもしれませんが…。)

 <歴史研究>

     

 会計基準とは、企業の(特に金銭面に関する)情報を開示するためのルールであると前述しました。この会計基準は、一度決まったら、ずっと変わらないのかというとそうではありません。企業は、日々さまざまな経営活動を行っていますので、ビジネスモデルが変われば、会計基準も変わる可能性があります。また、企業は、国内外の経済状況、周辺法令の改廃や、新たな金融商品の誕生等、日々さまざまなリスクに晒されながら、活動を行っています。会計は企業活動の写像ですので、これらのリスクから企業が(多大な)影響を受ければ、会計基準は変わることになります。
 そのような状況においては、現在の会計基準をただ単に議論するだけでなく、

  1. そもそもなぜその会計基準(会計問題)が検討され、その会計基準が設定されることになったのかや、
  2. 会計基準がはじめて設定された時の意図が、現在に至るまで、変容しているのか否か

などがわからなければ、現在の議論をすることはできません。そこで、上記の規範・記述的研究手法を用いる際には、しばしば歴史的な変遷を追いつつ、議論を行っております。
 

<理論研究> ※ 只今、必死に勉強中です。

 

研究論文・研究ノート・書籍・口頭発表等


<研究論文・研究ノート・書籍>

【研究論文および書籍】
           
  1. 「ストック・オプションに関する会計処理の検討―負債と資本の区分にてらして―」 早稲田大学商学研究科修士論文 2009年

  2. 「ストック・オプション会計に関する論点の整理」 『商学研究科紀要』 第70号 2010年

  3. 「ストック・オプションの会計処理に関する歴史的考察」 『商学研究科紀要』 第71号 2010年
        
  4. 「株式報酬取引に関する会計処理における配分基礎」 『商学研究科紀要』 第74号 2012年
       
  5. 「株式報酬費用の未費消分に関する会計処理」 『早稲田商学』 第433号 2012年
         
  6. 「ストック・オプション会計に関する歴史的変遷」 『産業経理』 第73巻第2号 2013年
        
  7. 「会計基準で用いられるストック・オプション会計問題の分析的視座 : 日米基準と国際財務報告基準第2号の比較を通じた費用認識の議論を中心に 」 『産業経営』 第50号 2014年

  8. 「第6章 株式報酬プロジェクト―財務報告の目的や貸借対照表の貸方区分に照らした分析ー」 辻山栄子編著『IFRSの会計思考』  2015年

  9. 「株式報酬費用の未費消分に関する会計処理・再考」 『会計プログレス』 第18号 2017年

  10. 「米国におけるストック・オプション制度の歴史的変遷」 『産業経理』 第77巻第4号 2018年


  11. 「自己株式の会計史」 野口昌良・清水泰洋・中村恒彦・本間正人・北浦貴士編著『会計のヒストリー80』 2020年


  12. 「ストック・オプションの会計史」 野口昌良・清水泰洋・中村恒彦・本間正人・北浦貴士編著『会計のヒストリー80』 2020年


  13. 「株式報酬費用認識の要否 」 『ディスクロージャー&IR 』 第13号 2020年


  14. 「株式報酬費用の相手勘定」 『ディスクロージャー&IR 』 第15号 2020年


  15. "Adjustment of allocation plans for stock-based compensation costs"  Journal of Japanese Management 5(2)  2021


  16. 「?」 『ディスクロージャー&IR 』 第17号 2021年


【研究ノート】 (※ 研究論文や書籍より重くないもの)
  






<口頭発表>(※ 原則、学外研究会および学会での発表

         
  1. 「ストック・オプションに関する会計基準についての国際比較」 2006年7月10日 駒澤大学研究会

  2. 「ストック・オプションに関するKaplan and Palepuモデルの検証」 2007年3月17日 駒澤大学研究会

  3. 「ストック・オプション会計基準とそれを支える考え方の関係―負債と資本・資本と利益の区分―」 2008年3月8日 駒澤大学研究会

  4. 「負債と資本の区分からみるストック・オプション会計基準」 2008年10月11日 駒澤大学研究会

  5. 「ストック・オプションの会計処理の検討-負債と資本の区分にてらして-」 2009年3月28日 駒澤大学研究会

  6. 「株式報酬取引に関する会計処理における配分基礎」 2012年8月11日 明治学院大学研究会

  7. 「株式報酬取引に関する会計処理における配分基礎」 2012年8月23日 中央大学研究会

  8. 「株式報酬取引に関する会計処理における配分基礎」 2012年9月1日 日本会計研究学会第70回全国大会(於 一橋大学)
          
  9. 「国際財務報告基準第2号における原則処理とその特異性―労働サービスの公正価値の変動にもとづいた費用認識」 2013年5月17日 第9回現代資本会計研究会(於 名古屋大学)
          
  10. 「会計基準にみられるストック・オプションの会計問題の構造―日米基準と国際財務報告基準第2号の比較を通じた費用認識の議論を中心に―」 2013年9月28日 早稲田大学会計研究所 契約理論セクション
          
  11. 「会計基準で用いられるストック・オプション会計問題の分析的視座―日米基準と国際財務報告基準第2号の比較を通じた費用認識の議論を中心に―」 2013年12月22日 監査理論研究会(於 大洗)
          
  12. 「第6章 株式報酬プロジェクト」辻山栄子編著『国際財務報告基準(IFRS)の理論的分析』 2014年12月27日 監査理論研究会(於 高知工科大学)

  13. 「ストック・オプション会計の研究」 2015年1月20日 高崎経済大学経済学会第1回研究会

  14. 「第6章 株式報酬プロジェクト」辻山栄子編著『国際財務報告基準(IFRS)の理論的分析』 2015年5月9日 第13回現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  15. 「第6章 株式報酬プロジェクト」辻山栄子編著『国際財務報告基準(IFRS)の理論的分析』 2015年5月23日 第3回川村義則拡大大学院ゼミ(於 早稲田大学)

  16. 「第6章 株式報酬プロジェクト」辻山栄子編著『国際財務報告基準(IFRS)の理論的分析』 2015年5月30日 早稲田大学会計研究所 契約理論セクション

  17. 「ストック・オプション会計の研究」 2015年12月27日 監査理論研究会(於 国際教養大学)

  18. How to Account for Employee Stock Options: An Investigation of Past to Present 2016年3月12日 第6回川村義則拡大大学院ゼミ(於 早稲田大学)

  19. How to Account for Employee Stock Options: An Investigation of Past to Present, on March 15th 2016, at the International Conference on Business, Economics and Information Technology at the Nagoya University in Chikusa, Nagoya, Japan

  20. 「自己株式(ストック・オプションを含む)の会計史」(日本会計史学会スタディ・グループ『簿記論​・会計学講義で語るべき会計史』) 2016年12月25日 現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  21. 「自己株式(ストック・オプションを含む)の会計史」(日本会計史学会スタディ・グループ『簿記論​・会計学講義で語るべき会計史』) 2016年12月27日 監査理論研究会(於 大洗)

  22. 「経営者報酬制度の歴史的変遷」 2017年5月19日 現代資本会計研究会(於 名古屋大学)


  23. 「「報酬の凸性、利益管理とプロジェクトの継続性」解題」 佐藤紘光・鈴木孝則編著『会計情報のモデル分析2(仮)』 2017年8月26日 早稲田大学会計研究所 契約理論セクション

     
  24. 「米国における経営者報酬制度の歴史的変遷」 2017年11月5日 日本会計史学会第36回全国大会(於 佐賀大学)

  25. Cost Recognition under the Fair Value Model: Focusing on the Recognition of Stock-based Compensation Cost 2017年12月16日 現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  26. Cost Recognition under the Fair Value Model: Focusing on the Recognition of Stock-based Compensation Cost 2017年12月24日 現代監査理論研究会(於 東北公益文科大学)

  27. 「米国におけるストック・オプション制度の歴史的変遷」 2017年12月24日 現代監査理論研究会(於 東北公益文科大学)

  28. Cost Recognition under the Fair Value Model: Focusing on the Recognition of Stock-based Compensation Cost 2018年3月3日 川村義則拡大大学院ゼミ(於 早稲田大学)

  29. Cost Recognition under the Fair Value Model: Focusing on the Recognition of Stock-based Compensation Cost, on March 2018, at the International Conference on Business, Economics and Information Technology at the Osaka Prefecture University I-site Namba in Osaka, Japan

  30. 「貸借対照表貸方を区分する第三の目的ー株式の通貨化とストラクチャリングが区分にもたらす影響」 2018年5月11日 現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  31. 「貸借対照表貸方を区分する第三の目的ー株式の通貨化とストラクチャリングが区分にもたらす影響」 2018年8月25日 東京大学研究会

  32. 「貸借対照表貸方を区分する第三の目的ー株式の通貨化とストラクチャリングが区分にもたらす影響」 2018年9月6日 日本会計研究学会第77回全国大会(於 神奈川大学)

  33. Accounting for Employee Stock Options under the Fair Value Model 2018年12月21日 現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  34. Accounting for Employee Stock Options under the Fair Value Model 2018年12月23日 現代監査理論研究会(於 関西学院大学)

  35. Discussion of 'Mandatory IFRS and Corporate Governance' , on Augast 14th 2019, 2019 American Accounting Association Annual Meeting, San Francisco, USA
  36. 全面公正価値会計のもとでの資本利益計算」 2019年8月27日 東京大学研究会

  37. ストック・オプションの会計処理―費用配分のあり方と資本と利益の関係―」 2019年11月30日 早稲田大学会計研究所2019年度研究セミナー

  38. ストック・オプションの会計処理―費用配分のあり方と資本と利益の関係―」 2019年12月13日 
    現代資本会計研究会(於 名古屋大学)

  39. ストック・オプションの会計処理―費用配分のあり方と資本と利益の関係―」 2019年12月26日 
    現代監査理論研究会(於 大洗)

  40. 「負債と資本の区分プロジェクト長期化の背景」 2019年12月27日 現代監査理論研究会(於 大洗)

  41. 「株式報酬費用の期間配分」 2020年5月9日 現代資本会計研究会(Zoom)
  42. 「米国におけるストック・オプション制度の歴史的変遷」 2020年12月12日 現代資本会計研究会(Zoom)

<科学研究費補助金>

  1. 文部科学省 科学研究費補助金 基盤研究(B):「現代の財務会計に対する社会的要請に関する調査研究」(課題番号:25284109)(研究代表者:辻山栄子) 連携研究者 2013-2015年度

  2. 文部科学省 科学研究費補助金 若手研究(B):「ストック・オプション会計の研究」(課題番号:15K17164)研究代表者 2015-2017年度

  3. 高崎経済大学 平成30年度特別研究助成金:「文化・慣習・法令が貸借対照表の貸方区分に与える影響―ストック・オプションの会計基準を中心に―」 研究代表者 2018年度

  4. 高崎経済大学 平成31年度特別研究助成金:「文化・慣習・法令が貸借対照表の貸方区分に与える影響」 研究代表者 2019年度
  5. 文部科学省 科学研究費補助金 若手研究:「ストック・オプションの会計処理―費用配分の在り方と資本と利益の関係― 」(課題番号:20K13640) 研究代表者 2020-2023年度

  6. 高崎経済大学 令和2年度特別研究助成金:「ストック・オプションの会計処理―費用配分の在り方と資本と利益の関係―」 研究代表者 2020年度
     
       

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