高崎経済大学経済学部 授業関連

就職活動、病気通院にて欠席する場合

私の担当する授業において、就職活動、病気などで授業を欠席する場合には、下記の欠席届けを提出することを勧めます。宿題の提出日の遅れ、小試験の不受験に対してもこの欠席届を添付していただければ、何らかの考慮がされるかと思います。 ただし期末試験終了後は受け取りませんのでご注意ください。

欠席届

統計学I (2020 前期(2〜4年生) 木曜1限)

統計学Iに関する宿題,お知らせ,動画ファイルは全て本学のMicrosoft Teamsにおいてあります。

教科書
宮田庸一 (2012) 統計学がよくわかる本,アイ・ケイコーポレーション

多変量データの分析A(2020 前期 木曜4限)

多変量データの分析Aに関する宿題,お知らせ,動画ファイルは全て本学のMicrosoft Teamsにおいてあります。

教科書
宮田庸一 (2012) 統計学がよくわかる本,アイ・ケイコーポレーション

参考文献
教科書ではわからない方→高橋 信, 井上 いろは, トレンド・プロ. (2005). マンガでわかる統計学 回帰分析編 , オーム社
教科書では物足りない方→藤山英樹 (2007) 統計学からの計量経済学入門,昭和堂

演習で何をするのか?


目標:この演習では計量経済学 山本 拓 著 新世社 の内容を理解することを第1の目標としています。 この本は、回帰分析と呼ばれる、過去の(経済)データから将来の起こる事柄を予測する手法、もしくは喫煙、食生活などと肺がんの関係を調査データから推定する統計手法が書かれており、大学で学ぶ計量経済学の「標準的」な内容が記載されていると多くの大学教員、大学院生から支持されており、国家公務員1種経済職の試験においても定番の一冊となっています。大学の図書館にも入っているので、このゼミに興味のある方は、実際に見てみると良いでしょう。一見難しく見えるかもしれませんが、こつこつ勉強していけば、必ず理解できると考えています。

4年生では、実際のデータ処理も行えるようフリーの統計ソフトRも勉強します。クリックくらいの言葉は知っていてもらいたいですが、プログラム言語のような予備知識は必要ありません。
また卒業論文では、統計学の理論的研究、もしくは実証研究を行います。

これまでの卒業論文のタイトルを知りたい方はここをクリックしてください。

予定
2年生 基礎演習 微分積分、偏微分、確率を復習
3年生 回帰分析のテキストを読み進めていく
4年生 3年生の続き、卒業論文の作成

この演習(ゼミ)において大切なこと
@ 決められた割り当てのところのノートのコピーを配布して発表すること→ノートの見本1 見本2
A 出席すること(ゼミは学生全員が協力して成り立つ授業です)
B 分からないときには遠慮せずに質問すること
C 熱意があると良い
基礎演習(2020年度 後期 木曜4限)


この本の内容を理解するためには、数式(シグマ記号、微分、積分)の理解が、必要不可欠です。
このため、この本を読むために必要となる数学予備知識を勉強することが、基礎演習の目標となります。
(なので数学を避けたいという人は厳しい)

希望者が定員超過した場合:面接の時に、必要事項を記入したエントリーシートを提出してください。
エントリーシート

演習I(2020年度)

使用教科書 計量経済学 山本 拓 著 新世社
p.1〜p.41,p.282〜p.334,p.44〜p.280の順に読んでいく。

※1 p.282〜p.334,p.44〜p.280の部分の統計学(区間推定,仮説検定)に関する説明は,予備知識がないときついかもしれません。下記のいずれかの図書を参考にして読むとよいでしょう。

参考文献
[1] 宮田庸一 (2013),統計学がよくわかる本,アイ・ケイコーポレーション
計量経済学(山本 拓)を読む前に見る本として書きました。

[2] 刈屋武昭・勝浦正樹  (1994), 統計学, 東洋経済新報社
とても丁寧な解説です。


補助資料
正規分布の応用(バリューアットリスク)
演習問題01
演習問題02
Rによる回帰分析

友人、教員に聞くのも一つの方法ですが、自力で解決する方法としては、他の書籍を探してみることがよいでしょう。

これまで演習Iで勉強した内容で、わからなかったところ、理解があやふやであったところは、冬休みや春休みのように時間がとれる時に,再度勉強しておいてください。
回帰分析をまったく理解していないと,卒業論文を書く時に非常に困る可能性があります。

演習II(2020年度)

使用教科書 計量経済学 山本 拓 著 新世社

配布資料
回帰分析を用いた2群の比較

4年後期から行います。発表する内容のレジメを作成し、スライド(パワーポイント,もしくはPDF)を準備してください。
パワーポイントを使うときの注意点としては、文字が小さくなりすぎないようにしてください。

@ 12月最後のゼミの時に紙媒体の論文の提出をお願いします。そこで何かコメント、アドバイスを書きますので、それにより修正したものを年明けの卒論報告会の時に提出してください。

A 卒業論文には,表紙を付けてください。表紙の形式は特に指定しませんが、
論文のタイトル、学部、学籍番号、氏名、担当教官は入力されている必要があります。  

見本 Wordの場合  Latexの場合 (Latexは各自コンパイルしてください)

卒業論文の研究テーマを探す:卒業論文を書くためには,まずテーマを見つけなくてはなりません。私の考える良いテーマとは「まだ明らかになっていない問題で,自分の能力でできそうなもの」ということになります。私が学生の皆さんに対してお勧めする良いテーマを探し出し方としては,Google ScholarもしくはGoogleを用いることです。 ここに自分が興味のあるキーワードを入力して,調べて見るとよいでしょう。例えば,野球に興味があるのであれば,「野球 回帰分析」と検索するだけでも,かなりの論文を探すことができます。
自分が研究しようとしている内容で,すでに他の誰かが研究して出版された論文や著書などのものを先行研究といいます。論文にはよほどのことがない限りどこかに穴があるはずですので,そこを改良することを研究テーマに設定すると良いと思います。 つまりそのテーマが研究する必要があるものなのかを見極めることができます。 また,もし自分のテーマに関する先行研究がなければ,それは新しい論文として発表すればよいということになります。その他の卒論テーマの決め方としては,高崎経済大学の図書館に卒論集があります。 そこで色々なゼミの卒論集を眺めてみて,そこからテーマを見つけてくるのも一案かと思います。

1. 論文に含まれているべき内容
表紙,目次,研究動機,結果,参考文献

1-1. それぞれの章に章の番号を入れる。

 【例1-1】
1.はじめに (とか序章など)
 近年,株式,債券などの金融商品のリスクを評価するには‥

2.準備
 ここでは,リスクを評価するためのモデル,推定法,Expected shortfallに関して定義を行う。

‥‥‥‥‥‥ こんな感じです。

1-1. ページ番号も記載すること。一般的には表紙,目次にはページ番号は入れない。

2. 研究動機
論文においては,なぜそのような研究をするのかを書く必要があります。

しかし,
・・・私は以前から重回帰分析に興味を持っていたため,○○について統計処理を行った。
のように個人的に研究をしようとした理由を書くのではありません。ここで書いてほしいのは,以下のような客観的な理由となります。

 【例2-1】
ベイズ統計学における事前分布に関しては多くの著者(○○1986,△△2004)により研究されているが,
そのときの超母数の選択に関してはあまり研究がされていない。このため,本研究では…による方法で超母数の決定を試みる。
 【例2-2】
自殺率と○○の関係は,△△ (2009)により研究されているが,その計量的な評価はあまりなされていない。このため,本研究では…
 【例2-3】 ここでは○○(2014)で紹介されている漸近分布に関する証明が数学的に正しく述べられていることを示すために,論文のフォローを行いたい。
※ 厳密に言えばこれは論文ではないかもしれませんが、難しい論文を一本しっかり数式を埋めてチェックしていくことも一つの業績として認めたいと考えています。

3. 使用した統計モデルと推定法
単純に回帰分析を行うといっても,最小二乗法にはOLS,GLS,重みつきLSなどたくさんの推定法があります。このため,どのような統計モデルを用いて,どのような推定法を用いたのかも論文中に記述すべきでしょう。
 【例3-1】
ここでは重回帰モデル

を用いる.ただしは平均0,標準偏差を持つ互いに独立な確率変数とする。
尚,パラメーターは通常の最小二乗法で推定を行う。

4. 参考文献の書き方

注意しなくてはいけないのは,参考文献は「勉強のために使った図書,論文を記述するのではない」ということです。
論文の中で,
・全てを説明すると論文のページ数が膨大に増えて重たい感じになってしまう場合,
・論文のテーマに関連する論文,書籍を紹介する場合,
などに以下のようにして用います。

【例4-1】 線形回帰モデルにおける最小二乗推定量は多くの著者(○○ 一郎 1986, △△二郎 2000)により研究されてきた.

【例4-2】 ここで主成分分析を行うために統計ソフトRを用いる.Rの詳細に関しては,○○ (2004)が参考になる.

【例4-3】  ここでは線形回帰モデルを用いる。 このモデルの理論的な詳細は佐和 [3],Searle [6]を参照のこと.

と書いて,参考文献のところで,著者, 発行された年, タイトル, 出版社, 巻, ページ番号を記載する。
そして論文の最後に,参考文献という節を作り,下記のような形で参考文献のリストを書きます。

【例4-4】
7. 参考文献

(論文の場合)
[1] Bollerslev, T. (1986). Generalized autoregressive conditional heteroskedasticity, Journal of Econometrics, 31, 307-327.
ここで31はVolume番号, 307-327はページ番号.
[2] 安道 知寛, 島内 順一郎, 小西 貞則. (2002). 動径基底関数ネットワークモデルに基づく非線形判別とその応用. 応用統計学. 第31巻. 第2号. 123--140.
(本の場合)
[3]  佐和隆光. (1979).回帰分析,朝倉書店

(ホームページの場合)
ホームページの引用は他の論文や書籍による引用が可能であるならば,避けた方が良い。ホームページは信頼性の問題,URLが変わる,突如閉鎖される等の問題があるからである。しかし引用が必要な場合は下記のようにする。

[4] 群馬大学 青木繁伸教授のウェブページ
RによるExcelデータのインポート
URL:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/index.html

5. 数式の引用の仕方
前の章で説明した数式を、その後の文章でもう一度使用したいことがあるかもしれません。その時には、数式に番号を付けておくと便利です。
【例5-1】 今,以下の重回帰モデルを考える。
   (1.1)
ただしは平均0,標準偏差を持つ互いに独立な確率変数とする。

(この後、色々説明した後で‥‥)

さてこの章では,線形モデル(1.1)における仮説検定 H01=0 vs H11≠0を考えよう。 

6. 謝辞
研究を手伝ってもらった場合は謝辞を書いておくとよいでしょう。ただし謝辞の場所は,論文の終わりの方,参考文献の前がよいと思われます。

7.いつから卒業論文の準備をすべきか?
論文は授業のレポートとは違い,いつも答えが出てくるとは限りませんので,試行錯誤をしながら取り組むことが必要となります。また多くの文献を調べたり,難しい内容を勉強する必要もあります。そのような意味では,最低3ヵ月は論文に専念する時間が必要だと思います。また平均的には,1年で論文1本と考えておけばよいでしょう。


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