T.C.U.E. KAWABE Seminor

関東八都県市ディーゼル車規制

200-708 丹羽 宝宏

私たちが住んでいる日本は、ここ30年から40年の間に自動車が著しく増加し生活水準も向上してきた。その中で、ディーゼル車も増加し最近ではトラック・バス部門全体で80%以上を閉めるようになった。また、RVブームにより乗用車にもディーゼル車が大幅に普及している。ディーゼル車はガソリン車とは燃焼方式が大きく違うのと、ディーゼル車に使用されている燃料の軽油が元々燃えにくい燃料も手伝って不完全燃焼を起こしやすく、ディーゼル排気微粒子(DEP)が大量に発生し、大気中で有害な物質となり大気中に溜まって人間に悪影響を与える。

このため、平成15年10月から関東1都3県(東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県)とそこに属する政令指定都市(横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市)の八都県市では全国に先駆け、ディーゼル車(自家用車は除く)に対する排気ガス規制条例を制定した。

規制の取り締まり方法は、条例規制に法り各都県が独自に行う。取り締まる監察官が少ないこともあって、今のところ市場やトラックターミナル等、多くのトラックが集まる場所で1台1台回って取締りを行っている。

今回の条例規制は国のNOx・PM法に基づき、NOx・PM法よりも強固なものになっている。NOx・PM法での規制範囲は八都県市の中でも都市部の地域に限定され、その地域に本拠の配置をしている車に限られている。しかし、八都県市の条例では規制対策地域が、1都3県全域(島部は含まない)に拡大され、対策地域を走行するディーゼル車に対して規制される。

今回のディーゼル車規制は始まったばかりである。今までは国の方針に地方自治体が追従していた。しかし、地方分権が叫ばれている中で、今回の条例は国の規制が本格的に開始される前に施行された。今後、国の規制を待ってから自治体が対応するのではなく、各自治体で独自に行う時代になっていくと私は考えている。今回のディーゼル車規制は地方分権に対しての第1歩になったと思う。



Valid HTML 4.01! Valid CSS!
(c) 2004-2006 T.C.U.E. KAWABE Seminar.