
人類生態学
講義概要
- 開講時期
- 前期
- 単位数
- 2単位
- 配当年次
- 2・3・4年次 (203~205学年次生)<専門応用科目(地域環境科目)>
2・3・4年次 (202学年次生以前)<専門応用科目(環境関連科目群)>
講義方針及び内容
フィールドで得られた経験とデータを基礎にして,講義では生態学の基礎概念をしっかりとおさえながら,必要な生物学や人口学の知識を説明する。生態学の大きな特徴の一つは,総合の科学として,全体性を見失わないことであり,人間と環境との関係(人類生態学)を総合的に説明する。人類進化の視点から,地球環境と人類の関係を変化してゆく時間軸の中でとらえ,人類の将来について考える。また,パプアニューギニアなどでのフィールドワークの話題も織り込みながら,ビデオを活用して人類の様々な姿を紹介する。
講義計画
第1講 | 人間とその環境 | 人類生態学とはなにか,環境の構成要素 |
第2講 | 生態学と人間 | 生態系の構造と機能,人間個体群 |
第3講 | 人類の進化と環境 | 人類誕生と環境要因,人類進化の過程 |
第4講 | 農業社会と産業社会 | 食物生産の開始,産業革命と人工転換 |
第5講 | 人間の生活 | 居住場所,生業,社会集団 |
第6講 | 人間の行動 | 行動パターン,発育,発達と文化 |
第7講 | 食生活と栄養 | 食物,食習慣,栄養生態学 |
第8講 | 病気の生態学 | 健康と疾病,死因,環境と病気 |
第9講 | 成長と環境 | 身体成長,成長パターン,発育・発展と文化 |
第10講 | 環境への適応 | 自然環境への適応,適応パターン |
第11講 | 人口再生産 | 出生力と妊孕力,出生力の変動要因 |
第12講 | 人口変動 | 人口の長期的変動,地域人口の歴史的推移 |
第13講 | エネルギーと資源 | エネルギー利用,成長の限界,可採年数 |
第14講 | ライフスタイルと環境 | 大量生産,大量消費,大量廃棄,先進国と途上国 |
第15講 | まとめ |
教科書・参考文献
- 教科書
- 大塚柳太郎・河辺俊雄他著 「人類生態学」 東京大学出版会 2002年
- 参考文献
- 講義中に指示する。
成績評価・その他
- 成績評価
- 出欠および小テストによる総合評価。
- 履修上の注意
- 講義の時には上記のテキストを持参すること。
具体的な事実に基づく知識が重要なので,DVDやビデオを随所に使って講義を行う。