Academic Lecture
定期的に学術講演会を開催し学術界の各分野を代表する研究者や実業の第一線で活躍する実務家の方を講師にお招きしております。一般参加型の学術講演会として市民の方々にもご好評いただいております。
Academic Paper
昭和34年より機関誌『高崎経済大学論集』を刊行しております。掲載された論文の一部が「高崎経済大学学術機関リポジトリ」から閲覧可能です。
※ 現在『高崎経済大学論集』では論文の投稿に際し審査(レフェリー)制度を採用しております。
Working Paper
正会員の執筆原稿をワーキングペーパー(WP)として迅速に刊行し、研究者による討論に資することで、即時性への対応と考察の深化を企図しております。
About TCUE Society of Economics
高崎経済大学経済学会 会長 矢野 修一
高崎経済大学は、学則第1条で謳われているように、「学術研究の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学術を教授研究し、真理と平和を希求する人間の育成を図り、学理とその応用を攻究し、国の内外と地域の向上発展に貢献することを目的」として、1957年に開学しました。
当学会は、開学からやや遅れて1963年5月に「高崎経済大学学会」として設立されました。そして、学則第1条で高らかに設立理念を掲げる本学において、『高崎経済大学論集』の発刊、外部講師を招いての「学術講演会」開催など、学術研究の一端を担ってきました。1998年の地域政策学部開設に伴い、現在では名称が「高崎経済大学経済学会」となり、経済学部の専任教員(正会員)、学部生・院生(学生会員)、その他賛助会員をメンバーとする任意学術団体として運営されています。
設立から約60年が経過し、経済学会を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。
今年度の第65巻第1号から、歴史ある『高崎経済大学論集』は紙媒体での発刊をやめ、PDFでのデジタル配信に一本化されています。時代の流れは当学会にも、ひとつの区切りをもたらしました。
そして、論集発刊とともに当学会が担ってきた「学術講演会」の開催頻度が、予算の制約などから減らされようとしています。これまでの学術講演会では、時代の節目ごとに、磯村英一、伊東光晴、宇沢弘文、大河内一男、太田堯、大塚久雄、川口弘、柴田敬、関寛治、中島嶺雄、廣松渉、宮崎勇、宮崎義一、ニクラス・ルーマン、蠟山政道といった錚々たる方々をお招きし、学生・市民の知的好奇心・探究心に応えてきましたが、曲がり角に差し掛かっています。
予算制約が厳しいなかでも、「真理と平和を希求する人間の育成」を図る本学ゆかりの学術団体としては、国内外における、その時々の情勢も見据えなくてはなりません。近年では気候変動やパンデミック等、地球規模でのリスクに対し多国間での協調対応が求められているにもかかわらず、無責任な政治家やデマゴーグによって、対立と分断がもたらされています。「真理と平和を希求する」どころか、ナショナリズムや近視眼的な現実主義によって、世論が突き動かされようとしています。
こうした状況下、構成メンバーの大半を占める学生会員が将来の進路や人生の選択肢を見誤らないためにも、当学会は「広く知識を授けるとともに、深く専門の学術を教授研究」する大学の知的インフラであり続けなくてはなりません。
現在、当学会は、学生会員の日々の学習・研究をサポートするべく、新入生向けブックレット『イントロ~学びへのいざない』の編集・発行、「学習・研究支援プログラム」の実施、「懸賞論文コンテスト」の開催、ゼミ卒業論文集の印刷・作成補助など、設立時よりも幅広い機能を果たしています。
高崎経済大学経済学会の予算は厳しい局面にありますが、これからも正会員が中心となり「真理と平和を希求する人間の育成」を学術・研究面で支えていかなければなりません。学会長が先頭に立ち、自助努力を続ける所存ですが、賄えない部分は、崇高なる理念を持って設立された公立大学法人高崎経済大学をはじめ、関係諸団体からの支援を仰げればと願っています。
Purpose