卒業生への御言葉マルチなゼミ生達とゼミ活動 2005年3月

6期生は面接で決定しなければならなかった。その結果、意図した訳ではなかったが、多様なゼミ生が集まり、ある種のグループができたように思う。それは、我がゼミの伝統になりつつある体育会系、パソコン系、そして旅行おたく(?)系と個性豊かであった。当初はグループ間のまとまりが図れるか心配だった。これほど個性が強いグループが一つのゼミを構成すると共通の話題も少なく、行動様式も異なることが多く、まとまりに欠けるのが相場と危惧していた。

しかし、実際はそうではなかった。ゼミ生同士が相互に補完し合い、助け合い、協調することが多かったように思う。例えば、パソコンのスキルアップのサブゼミが開かれ、ワープロソフトや表計算ソフトの使い方をはじめ、到達度の試験まで行われていた。教える人、教えられる人が和気藹々とメニューをこなしている姿にゼミの大切さを感じることができた。また、各役割を一生懸命にこなしている姿も好ましかった。ゼミ長・副ゼミ長以下、庶務・企画・会計が活動計画を練るために研究室に集まり、話し合いを行って行動していた。その話し合いは前向きで、お互いの意見を尊重し、知らず知らずに結論が導き出されていくのは見事だった。

巡検や調査も活発に行われた。例年どおり、高崎の市内巡検から始まり、エクスカーションは埼玉県熊谷市であった。I君の出身地であったことからコース設定等をまかせ、当日を迎えた。その日はあいにく大雨警報が発令され、午前中は皆、ずぶ濡れになりながら市内を歩いた。午後は熊谷地方気象台に着いた頃には、快晴となり気象レーダーでその様子を確認できたことも良い思い出となった。また、ゼミ調査も埼玉県川越市で行った。本格的な調査とはいかなかったが、土地利用、中心市街地、公共交通(アンケート調査)の各班に分かれて現地調査を行った。調査後のまとめも各班が自主的に行い、報告書にまとめられた。

ゼミ生達の就職活動も多種多様で就職先の決定も長期間に及んだ。内定の早かった人もそうではない人も、共通の話題が少ないにも関わらず、ゼミ終了後も研究室で和気藹々の語らいが続いていった。

このように、当初の危惧は見事に外れた。加えて白馬でのゼミ合宿、卒業旅行とこれまでにないゼミ活動が行われ、合宿の際には朝食・夕食のメニューや食材の調達、レクリエーションの内容など皆が真剣に話し合っている姿は、大げさに言えばゼミは研究だけではない、人間と人間との関わりを育む大切な場であることを教えられた気がした。  これから6期生は社会において多種多様な職場で活躍することになるが、ゼミで培った体験・経験を生かし、自らの個性を育むと同時に、他人との関係を大切にし、楽しい人生が送れるよう祈っている。

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