| 研究者と実務家のCoproduction | |
| 佐藤 徹(高崎経済大学地域政策学部) |
|
| 今日のように複雑で混沌とした時代にあっては、政府や地方自治体は現実の課題と問題点を迅速かつ的確に把握しなくてはならない。また問題解決に向けた具体的な方策を打ち出さねばならず、これまで以上に高い政策能力が必要とされる。従来型の思考回路や行動形態では現実社会にじゅうぶんに対応できない状況だ。 こうしたなかで、地域発展に貢献する政策研究は自治体の行政職員だけではおのずと限界があるだろう。自然科学分野ではすでに大学と民間企業が連携して共同研究がおこなわれており、地域政策の領域においても大学と自治体が積極的に連携・交流できるような場やシステムが必要である。むろん、研究者と実務家の交流の場としては自治体学会、日本計画行政学会、行政経営フォーラムなどが存在するが、いずれも特定の地域や自治体における政策課題のみを分析対象とするものではない。一般論ではなく、地域あるいは自治体が現実に直面する政策課題に対し、当該地域の構成員たる行政と大学がそれぞれの立場を尊重しながら、その方向性や解決策を探ることが必要だ。 そこでは、行政は政策現場で芽生える問題意識や政策課題を持ち寄り、大学は政策理論の実践的適用を試みる。概して、研究者は特定分野の理論面や分析技術の精緻化には秀でているが、それをどのように政策現場で活かしていくのかについては不得手である。これに対して、自治体職員は行政実務には精通しているが、政策の分析・評価手法の存在自体を知らないか、知っていたとしてもうまく活用できていない。 "理論と実践の融合"こそが、政策研究の生命線だとすれば、大学と自治体、研究者と実務家の相互発展のためにも、“coproduction”の場としくみが必要不可欠である。
|
|
| ※三重県政策開発研修センター「地域政策−あすの三重」2003.10月号No.10に掲載文に加筆修正 |
![]() |
| 公共政策・地域政策に関わる諸課題に対応するため、自治体および関係機関の担当課または庁内研究会等が主体となって行う下記テーマに関する調査研究()を、当方がアドバイザーとして(いわゆる単発の講師や審議会委員等ではありません) 、一定期間成果が出るまで継続的に支援するプロジェクトです。 ご希望なさる方は、企画書をEメールでお送りください。 遠方でも構いません。企画書の内容を精査し、こちらから連絡いたします。 (注1)大学の研究・教育が最優先であり兼職には限りがありますので、魅力的な内容であってもお引き受けできない場合もございます。ご了承ください。 (注2)研究会・委員会の設定の仕方、政策研究報告書の書き方などについては、『政策創造ハンドブック』(地方自治職員研修、2002年7月号増刊)などが詳しい。 〔研究テーマの例〕 ・評価・予算と連動した戦略的総合計画の策定・運用システム ・政策評価(行政評価)を活用した予算編成システムの開発 ・AHP(Analytic Hierarchy Process:階層化意思決定法)による施策・事業の優先順位づけ手法(選択と集中)の検討 ・優先順位にもとづく予算配分モデル ・行政評価システムの評価(meta-evaluation:メタ評価) ・市民・NPO・事業者・行政の協働による評価システム(協働型評価システム)の開発 ・NPOと行政による協働事業評価のあり方 ・個別の施策・事業の定量的効果測定 等 その他、ご相談に応じます。 〔支援実績〕 平成18(2006)年度 ・北海道帯広市自治体経営研究会(庁内プロジェクト)のアドバイザー (研究テーマ「自治体経営からみた次期総合計画の全体像と策定手法」) ・彩の国さいたま人づくり広域連合・自治人材開発センター,政策課題研究アドバイザー(研究テーマ「自治体と「企業・大学・NPO]との連携」) ![]() |