親子関係その4

                        10月19日110-196小松瞭太

 

 

親子関係の歴史

 親子の関係は大きく変化している。18世紀中ごろまでは多くの子供たちは幼いうちになくなるなど厳しい状況におかれていた。この関係が改善されたのは1740年ごろだとさえている。子供に対する扱いの改善は子を長生きさせ、家庭を裕福にし、子供に教養を与えるチャンスを与えた。19世紀初頭までは子供の悪い癖は宗教的な罰の脅かしによって改善されたり、子ども自身の良心や義務によって改善されるとし、親自身が子の悪癖を取り除くことはしていなかった。

 20世紀になって、育児書や心理学の考えが親子関係に大きな影響を与えるようになった。1950年までは親は非常に権威的で子は親に服従しなければならないという考えが一般的であったが、1946年出版の『赤ん坊と幼児の世話』の影響もあり1950年以降は権威主義から許容主義へと移行していった。若者独特の服装や趣味が出てきたのはこの時代とされている。

 日本においても教育の充実などは高度経済成長期以降でありそれまでは子の教育に対して熱を入れている親は一部のものだけであった。また1800年代の日本は子を工場を送ったり、奉公などに出すなどして仕事を通して子供の独立を図ったりしたとされているが、現在は学校に通わせ、教育を通して子の独立を図っている。仕事から教育への転換がなされたのは1960年以降とされている。

 

達成動機

 達成動機とは目標をやり遂げたい動機のことをいう。

マックレランドは主題統覚検査や質問紙法を用いて達成動機を測定し大胡の研究を行った。その結果、達成動機の低いものは成功への関心がないのではなく、失敗に対する恐れが大きく、目標を高めて冒険しない。達成動機の個人差は児童期における自立性の訓練と関係がある。6歳から8歳の間、親が圧力や干渉を加えず自立や自己統制を訓練した場合、高い達成動機を持った人間が形成されるが、両親が溺愛したり、支配的であったり、子に対する期待が低い場合達成動機の低い人間が形成される。

 

主題統覚検査 絵を読み解く作業の中にその人の心理を探そうとする検査

 

参考文献M・アーガイル M・ヘンダーソン著 吉森護編訳(1992)『人間関係のルールとスキル』北大路書房