製造業の国際化分析その3 12/6
110-065 浦上竜太郎
軽工業メーカーその3(コネクタ、非鉄など、黒字企業と赤字企業の比較)
・コネクタ業界で最強の実力を持つヒロセ電機とは?
ヒロセ電機は売上高経常利益率を常に20%以上にしており、また、国内では1300人ほどしか従業員がいない。そうであっても、コネクタの世界シェアトップ企業であり、また、Appleやモトローラーなど、世界の携帯メーカーに販売している。売上高としては、単価100円ほどしかしないコネクタであっても、900億〜1000億ほどの実力を持っている。
ヒロセ電機の特徴的な点としては、生産の8割を外部に委託し、生産をほとんど行わない「ファブレス戦略」をとっていることがある。(この戦略は、キーエンスにおいても実施されている。)また、カーナビゲーションや医療分野に力を入れており、前述したフィリップスの戦略(高齢化社会を見据えて、医療分野に特化すること。)と同じような戦略を取っている
なお、一般的に家電メーカーに関連した企業は赤字の所が多いが、ヒロセ電機は数少ない黒字企業であり、健全な企業体質を誇っている。例えば、下記に記述する太陽誘電やミツミ電機などは、売上高ではヒロセ電機を圧倒しているが、経常利益率では負け、また、赤字に転落している企業でもある。
・太陽誘電が赤字に陥った理由
私たち消費者目線から見て最もわかりやすい理由としては、DVDの不調があげられる。
同時に、太陽誘電の売り上げの約五割をしめるセラミックコンデンサー(スマホや家電向けの部品)の分野においては、既に韓国のサムスングループのSEMCOが市場シェア17%を取っている(太陽誘電は15%、村田製作所は34%、TDKは13%)。また、これと同時に家電メーカーの需要の減少も一つの赤字要因に繋がっている。
ただし、現在は大幅増益という報道もなされている。しかし、他の家電メーカーのように社員を自主退職させているため、その社員を中国や韓国など新興国に流出させてしまい、更に力をつけさせてしまうということも起こりうることかもしれない。
(採用時に、外国人留学生を異常なまでに重視しているとも感じた。)
参考:ヒロセ電機採用 ヒロセを知る
http://www.hirose.co.jp/career/hirose_recruit/hirose/know_hirose.html
猛威を振るうサムスン 日本の牙城・電子部品業界もついに陥落
http://toyokeizai.net/articles/-/8581
太陽誘電はどんな会社?
http://www.yuden.co.jp/jp/ir/individual_investor/profile.html