製造業の国際化分析その2             11/29

                            110-065 浦上竜太郎

・軽工業、機械その2(工作機械、センサ、半導体など4つの企業の比較)

・なぜセンサのキーエンスや工作機械のファナックは高収益なのか?

 

「ファナックは、工作機械用の数値制御装置(つまり、部品分野)で世界シェア約50%、産業用多関節ロボットでも世界2位。機械の電動化と知能化による市場創造を進めている。一方、キーエンスは、産業用センサ、測定器などを扱い、売上高の約30%が新製品。そのうち約70%が世界初あるいは業界初の商品である。また同社は、米アップルと同様、製品開発に特化するファブレス企業である。ニッチ市場を攻め、世にない商品をつくる点で、両社の戦略は共通している。」(下記参考から)

また、キーエンスは自社工場を持っておらず、売る人材を中心に企業を作っている。

 

・なぜ半導体や工作機械の分野は低収益なのか?(SUMCODMG森精機を例に)

 

森精機に関しては、201310月、ドイツのDMGと既に商号を統一化しており、名前がDMG森精機となっている。DMG森精機に関しては、2010年に既に約300億の赤字を出してしまっていること、また、「日本のお家芸」とも言われている工作機械の分野においても、ファナックとは異なりニッチ市場ではないがゆえの参入のしやすさ、また、人材コストの低さを取ってか、中国や韓国の企業の参入が相次いでいるため、決して、好調とは言い難い状況になっている。残念なことに、2010年の赤字の際に、DMG森精機は早期希望退職者を400名も出しており、場合によっては、前回の家電メーカーで伝えたような技術者の流出がこの分野においても起こっているのかもしれない。

 

SUMCOにおいては、既に何百億もの赤字を出しており、また、DMG森精機と同様に、人員を何人も削減している。その最大の理由としては、シリコンウエハー(パソコンなど)の需要減、ならびに、過剰技術で過剰品質、いわゆる家電メーカーと同じ道を通っていることが考えられる。考え方が数十年前から止まっているのである。

 

 

このように、明らかに高収益と低収益企業の差としては、人員削減、また、市場参入のしやすさなどがあげられる。

参考:ファナック、キーエンス……「利益率40%超」企業の秘密

http://president.jp/articles/-/6772