6/3
◆評価者が陥る誤り
◆期末誤差
評価者は6カ月や1年前の出来事を完全に覚えていないことを理由に、評価面接の直前の出来事に基づいて評価をしてしまう傾向がある。
一時点のみの被評価者の職務行動を評価の材料にしてしまうと、組織に影響力が大きい事実を見逃す可能性がある。
◆ハロー効果 ハロー:後光
特定の評価要素が際立ってみえると、他の要素に対しても同じような評価を下してしまう傾向のこと
・人当たりの良い接客をしているからといって、必ずしも部下を上手く引っ張っていけるとは限らない
・一見、愛想がなくても、リーダーシップを発揮するとこにたけている人もいる
◆論理誤差
評価結果の一貫性を求めるばかりに、事実に依らず推測で評価項目の間に密接な関係があると考えて評価を行ってしまう傾向のこと
・「未経験のプロジェクトで高い成果を上げている」ということは「顧客ニーズを見極める判断力」が優れ、
「仕事の進捗が遅い後輩をフォローしているはずだ」と評価項目間のつながりを意識して評価してしまうこと
◆対比誤差
評価者が自分の能力や価値観、行動スタイルに基づいて評価をしてしまう傾向
大概、自分の得意な事には厳しく、不得意なことは甘く評価してしまうといわれている。
◆寛大化傾向
被評価者との対立を避けたいがために、実態より良く評価してしまうこと
特に被評価者の行動を充分に把握できていない場合、異議申し立てがあった際、評価結果に対して説明ができないことを恐れて、評価者は寛大化傾向に陥る可能性が高くなる。
◆中心化傾向
部下の行動をよく観察していない場合、判断に困り平均的な評価をくだす
正確な評価をするために、評価者は陥りやすい誤りを充分に認識しておく必要がある。