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◆分業

一つの作業を区切りのよいところで分け、複数の作業員に担当させることにより作業能率が上がる。

分業における注意点

 

×分ければ分けるほど効率が上がる

過度に分割された、自分にとって意味のわからない作業ばかり→モチベーションが維持できなくなる

かえって組織全体の効率を下げてしまうことになる

 

職務設計(job design)・職務再設計

既存の組織構造を前提とした上で職務の在り方のみに変更を加えること

 

@    職務転換(job rotation)・・・いつも行っている仕事を別の従業員と交代する

新奇性 作業がおもしろくなりやりがい感が増加する

 

A    職務拡大(job enlargement)・・・普段の仕事以外にも別の職務を遂行する

作業員自身の判断で自由に複数職務間を移動できる

 

B    職務充実(job enrichment)・・・少し難しめの職務を普段の作業に併せて従事する

能力開発にもつながる

 

分業とモチベーションのバランスをとることがポイント

 

アメリカ 工場の現場作業 1人1職務 伝統的に細かい分業がなされるケースが多い

日本   ・分業の徹底はそこまでされない

     ・複数の職務を担当できる作業員:多能工

     

   1980年代 アメリカで日本的経営のブーム

         日本的経営の要素 「三種の神器」:終身雇用 年功賃金 企業別組合

         日本の現場作業員が多能工であり有能であることも大いに関係している。

 

   組織構造や職務設計という観点から、日本的経営の重要なエッセンスは

多能工を生み出した仕事・組織の在り方であるといえる。

 

 

 

 補足

   日本の会社が緩い分業のシステムをとる理由 

   日本では長い間集団主義文化のもとに皆で一緒に仕事をしてきたという伝統があり、

   誰がどんな仕事を担当する、と厳格に決めてしまうことに対し心理的抵抗が強いために分業が緩く設定されているという説