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◆科学的管理法
組織的怠業(systematic
soldiering) 作業員が自分の持てる能力の3分の1ほどしか発揮しておらず、一生懸命はたらかない状態が組織全体に蔓延している状況のこと
テイラーはこの組織的怠業を打ち破り、作業能率を向上させようとして科学的管理法を考案した。
時間動作研究 職場での一流労働者を選抜し、その作業者の動作を細かな要素作業に分解して、無駄な動作を省いたうえで標準的作業量を決定しようとした。
実際にストップウォッチを使用して秒単位で作業員の効率的動作を観察することで合理的な動作を決める。作業能率向上の手法として普及させた。
また、テイラーは一流労働者が1日にこなすべき作業量を課業(タスクtask)
と名付け、課業管理の仕組みを整えようとした。
1890年代、作業者が1日にこなす作業量は経験と勘に基づいて適当に決められていたが、
作業員の一連の作業を要素作業に分解し、それを厳密に測定して課業を定めることにした。
作業に必要となる手順は事前に作成しておき、実際に作業を行う作業員は、計画部から渡される作業指図表に沿って極力何も考えることなく作業ができるような状態にすることをテイラーは意図した。このように作業のうえで「考える部分」を実際に行動する部分から独立させることを構想と執行の分離と呼ぶ。