固定相場制2 2011/12/09
108-085 大野 瑛介
通貨バスケット制と管理フロート制
ドルペッグ制の他に、通貨バスケット制と管理フロート制、二つの固定相場制がある。
通貨バスケット制はドルだけでなく、複数の通貨レートの平均値と連動させる通貨制度である。ロシア、中国、マレーシア、シンガポールといった国が採用している。
通貨フロート制は、各国政府間ではなく、中央銀行が管理し、為替レートを一定に保つ。中国は2005年から固定相場制に代わってこれを採用している。
ドルペッグ制のメリットとデメリット
ペッグ制のメリットとして為替の安定化と、輸出競争力の確保、貿易の安定化などがあげられる。
デメリットとして、金利政策の自主性が損なわれることが上げられる。アメリカが金利を上げた場合、自国の景気動向や金融政策にかかわらず金利を上げなければならない。そうしなければ、資金が米国に移動し、自国通貨が急落する危険がある。
また、金利政策でドルペッグ制を維持する中東諸国は2007年より、アメリカが利下げ局面になり、また、自国が原油価格の高騰によるインフレ圧力の高まりにより、金利を上げたくてもできないという状況になった。これによりドルペッグ制を廃止しようという動きが高まっている。実際、クウェートではドル安によるインフレ圧力を緩和するために、2007年5月よりドルペッグ制を廃止している。
為替介入によりドルペッグ制を維持する場合、アメリカ国債のほとんどを他国が持つという状況になる。仮にアメリカ国債を持つ国が国債を放出する場合、アメリカだけでなく世界経済に大きな悪影響を与える。
参考資料
http://www.fxprime.com/excite/bn_ykk/ykk_bn09.html(閲覧日2011/12/09)
http://www.777money.com/yougo_kolumn/new_yougo/dol_peg2.htm(閲覧日2011/12/09)