ヘッジファンドの空売りを防ぐには  2011/11/11

 108-085 大野 瑛介

 

 

 前回はヘッジファンドの空売りについて調べた。では、空売りに対して未然に手を打ち、通貨の暴落を防ぐ手立てはなかったのだろうか。

 

 固定相場制の問題点

 

 アジア通貨危機において、多くの国が変動相場制に移行した。

 ヘッジファンドが空売りを行うには、株価や通貨が上昇しないことを掴んでおく必要がある。その情報が無くては、利上げ分を支払うリスクを負うことになる。

 固定相場制の場合、通貨の引き下げがあれば利益を得、引下げがなくても元の値段で買い直せるのでリスクが無い。

 変動相場制であれば、通貨価値は上がったり下がったりする訳であり、ヘッジファンドは通貨が必ず下がるという確証を得ない。

 

 資本取引規制

 

 マレーシアは、固定相場制を維持しつつ、資本取引規制を厳格化することによって通貨危機に対処した。この施策は現在でも高い評価を得ている。

 

 所感

 

 以上から、固定通貨制と資本自由化は両立してはならないとの結論を得た。海外からの資本介入により、固定通貨制を維持できないからである。通貨制度と資本制度のミスマッチが危機を招く遠因となったと思う。

 

参考資料

http://amiyazaki.net/TOFFLER/asiakiki.html(閲覧日2011/11/11

http://fund.i3vision.net/2006/07/post_17.html(閲覧日2011/11/11)