IMFの構成 2011/05/27
はじめに
2011年5月18日にストロスカーン氏が専務理事を辞任する意向を示し、同月19日にIMFは後任人事に正式に着手した
これからのIMFの動向には注目するべきであるが、果たしてIMFの専務理事はどういった仕事をするのか。また、どういう制度で専務理事が選出されるかについて調べたい。
IMFの構成
IMFの最高意思決定機関として、各加盟校から任命された総務および総務代理一名ずつで構成される総務会がある。総務は通常、各国の財務省および中央銀行総裁が務めている。総務会は権限の一部を除き、理事会に委託している。理事会は五大クォータ(後述)投資国(アメリカ、日本、フランス、ドイツ、イギリス)から5名、ほかの加盟国から19名の合計24名で構成される。理事会は専務理事を選出し、専務理事は理事会の議長を務める。
クォータ(出資割当額)
IMFは、クォータと呼ばれる出資割当額によって出資金を分担し、出資金に応じた投票権を持つ。IMFは重要事項においては85%以上の賛成を必要とする超多数決の方式があり、17%の投票権を持つアメリカのみが拒否権を有する。
専務理事の選出
専務理事の選出方法について、理事会は5月20日に決定をした。
それによると、氏名受付期間(2011年5月23日~2011年6月10日)内に総務および理事が専務候補を指名し、理事会が最終候補者を3名にするまで候補者の氏名を非公開にする。知事会は多数決による合意も可能であるが、最終的に合意に基づく決定を目標とする。
参考資料
http://www.imf.org/external/japanese/sec/pr/2011/pr11191j.pdf8(閲覧日2011/5/27)
http://www.imf.org/external/np/exr/facts/jpn/pdf/governj.pdf(閲覧日2011/5/27)
参考文献
『IMF(国際通貨基金)使命と誤算』(2009)大田英明 中公新書