アジア通貨危機における韓国 108-085 大野 瑛介
韓国はIMFからの資金を予定よりも3年早い2001年に完済した。IMFの施策の内、その後の経済政策に最も大きな影響を与えた施策は企業構造改革と金融構造改革である。
企業構造改革は、5大財閥向けとその他企業向けの二つに分けられる。以下がその骨子である。
5大財閥向け(三星、現代、ラッキー金星(LG)、大宇、双龍)
1中核企業の選定
2財務構造改革
3系列企業内での相互債務保証の解消
4透明性向上
5ガバナンス強化
その他企業
ワークアウト(私的枠組みによる再生)
中核企業の選定は過剰な多角化による非効率な投資を防ぐ為。財務構造改革は金融システム不安を招いた借金依存経営の反省から。3番目の項目は、グループ内の少ない元手で多額の金融機関保障を得てしまうことを防ぐ為。残る二つは外部の監視の目を財閥内部に届かせるため。
参考資料
http://www.ide.go.jp/Japanese/Publish/Download/Report/2009/pdf/2009_435_ch3.pdf