H22.11.12
107-455 村山 欣央
常陸秋そば
常陸秋そばは茨城県で育成選抜されたソバの品種。茨城県産のソバは、品種確立以前から「常陸そば」として高値で流通していた。しかし、「常陸そば」は流通名に過ぎず、その実態は県内産地による品質にばらつきのあるものだった。全農茨城県本部からのまとまった種子要求などもあり、「常陸そば」のブランド化の機運が高まり、選抜された。
秋そばは収穫時期が10〜11月のものであり、夏そばの収穫時期(7〜9月)と異なる。
ソバは本来交雑しやすい作物であり、ソバの品種は人為的に作られ保護されている。
その他のブランドそば
・日光夏そば(栃木県今市市)
秋そば不作により生産が増えた夏そばのブランド化を狙ったもの。
2010年から始まったもので、新品種などではない。生産管理等についても詳細は不明。
・江丹別そば(北海道旭川市)
江丹別地区周辺で栽培されたソバ。該当地域は寒暖の差が激しく、高品質なソバがとれる環境になっている。江丹別そばは品種ではなく、商標。知床そば玉置屋本店(網走市)が2003年に商標登録しているが、あさひかわ農業協同組合(旭川市)も地域団体商標として商標出願中である。
・寒晒し蕎麦(長野県茅野市)
茅野市でとれるソバのブランド化を目指し、茅野商工会議所が中心となって取り組んだ。製造をマニュアル化し品質の均一化を行うなど、様々な工夫がなされている。
平成18年度の商品売上高、約12万円から、平成19年度では約230万円と20倍近い売上高増を達成した。「献上寒晒しそば」として商標登録している。
参考文献・URL
茨城新聞社(2009)『常陸秋そば –育種・栽培・流通・製粉-』浪川寛治
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20100818/368948 下野新聞「SOON」
http://j-net21.smrj.go.jp/expand/noshoko/MT88/pdf/0135.pdf 地元蕎麦の復活・ブランド化
http://ja.wikipedia.org/ ウィキペディア