H22.9.1

107-455 村山 欣央

インターネット通信販売の戦略と活用(1)

 

 今回は地域ブランドとは直接関係ないが、インターネット通信販売での販売戦略について確認する。

 これまで「高知まるごとネット」を中心に、地域ブランドネット通販の販売ノウハウを見てきたが、それ以外の一般的なノウハウについて見ていく。

 

リピーターを確保するサービス

すべての商取引に言えることだが、リピーター(得意先)が付かなければ商売が滞る。中でも、顧客数が少ないブランド商品であれば、リピーターの重要度は増してくる。

 購入者に再び通販を利用してもらうためのノウハウには下記のようなものがある。

・リピーターには購入特典を付ける

→購入者に購入額に応じてポイントを与え、ポイントを集めると値引きする

→購入者にはバースデー特典など、次回以降に利用できる限定サービスを行う

DMやメールマガジン等で情報を伝える

 →新商品を入荷した時や、取扱商品の旬などが来た際に通知する

 やはり、すべてのBtoCに言えることだが、再び利用してもらうための「きっかけ」になる部分を提供する必要がある。もちろん、本当に提供する商品(サービス)に満足してもらえれば、このような事をする必要はない。しかし、多くの商品がある中、「次回は別のものを試そう」という顧客に対して、もう一度利用してもらえれば、その後引き続きリピーターになる可能性は高まる。

 地域ブランドに限らず、高付加価値商品を扱う場合、値引きには注意が必要である。本来ブランド商品は廉売しない。ポイント制は間接的な値引きを行うものなので、直接商品の値段を下げるものではないが、特売等で直接ブランド商品の値段を下げると、ブランドの信用力低下を引き起こしかねない。

 

顧客獲得のためのコスト

 インターネット通販に限らず、通販の常套手段として初回購入者サービスを利用する企業も多い。そういったサービスを行う場合、顧客にかかるコストは、

新規顧客>リピーター

となる。しかし、前に挙げたようなリピーター特典を付けた場合には、

新規顧客<リピーター

となる。

 特典はあくまで再び利用してもらう「きっかけ」として利用するべきである。

 

参考文献

楽天大学(2001)『楽天市場直伝 EC商売繁盛60の秘訣』インプレス