H22.7.23
107-455 村山 欣央
地域ブランドの問題点(2)
前回に引き続き、地域ブランドの具体的な問題点を挙げていく。
アンテナショップの具体的な問題点
[1]都内の好立地な土地に展開することが多く、テナント料が高い。
[2]アンテナショップの運営自体も薄利である場合が多い。
[3]黒字運営であっても、自治体が賃貸料、マージンの一部を引き受けており、実質赤字。
さらに、自治体自体、アンテナショップの金銭的利益にはあまり期待していない。
アンテナショップ自体での商売自体はあくまでプロモーションの一環という認識をした方が得策といえる。一方でPRやSPをしっかり行えば利益を確保できるという意見もある。
今井亮輔氏が2005年に行ったアンテナショップへのアンケートによると、32店舗中16店舗が物販において黒字を達成していない。黒字を達成した店舗の内、なんらかの形で費用の支援があるのは13店舗と、運営の困難さが見られる([3]の可能性がある)。
通信販売の具体的な問題点
今日、最も手軽に行える販売手段としてインターネット通販があるが、その反面、大きなリスクを負うこともある。
[1]インターネット通販を開業した際、それを管理できる能力が必要である。
[2]情報漏えいなどが発生した際に、その処理などで莫大なコストがかかる。
しかし、現在ではインターネット通販の大部分を外部委託することにより、ノウハウがない場合においてもリスクの軽減が図れる。
維持コスト、イニシャルコストも安く、問題さえ起こさなければ費用が安く上がる。
その他の問題として、店頭販売(対面販売)を行っている場合、店頭在庫と通販在庫を一元化していると、店頭販売での売れ行きによって通販注文分に対して在庫切れを起こす可能性もある。
参考文献・URL
加藤正明(2005)『成功する「地域ブランド」戦略 九条ねぎが高くても売れる理由』茨城新聞社
http://www.soc.titech.ac.jp/~nakai/paper/m_imai.pdf
地方自治体のアンテナショップの機能と運営に関する研究 今井 亮輔(2005)
http://blogs.yahoo.co.jp/qunjubow/46235050.html 赤字vsアンテナ効果
https://www.ipa.go.jp/security/vuln/documents/200906_JADMA-1.pdf
ネット通販サイトにおける脅威と対策方針