H22.5.21

107-455 村山 欣央

地域ブランドの販売チャネル別政策 (1)

 

 前回、地域ブランドを効果的に販売するための販売チャネルについて触れたが、今回はそれらを用いた販売チャネル別政策を確認していく。

 

直営店

 直営店は、生産者が直接消費者に商品を販売するための小売店。主に一般に流通する商品を販売する。直営店は、ブランド力の高い商品を持つ生産者がそのブランドの信用力を保持するために、豊富な種類の商品を提供したり、一般的な小売店よりも良質なサービスを提供したりする。

 一般的に直営店を持つ地域ブランドは存在しない。しかし、花畑牧場(北海道)や御殿八ッ橋本舗(京都府)など、地域性のある、或いは地域性がある事を宣言している一部の商品は直営店を持つ。

 地方ブランドの販売の際は、直営店というよりも直売所のような形式を取りやすい。実際に青果では生産地の多くで直売所が見られる。この場合、単に生産者が販売しやすい方法を取っているだけだが、信用力がある状態(生産地である、実際に採取が可能等)で販売することが可能であり、効果的である。

 

 直営店(直売所)のメリット

 ・商品を生産者がコントロールできる。

 ・中間マージンを失わない。

 ・商品知識が豊富な販売担当を用いる事で、信用力を確保できる。

 

 直営店は、上記の理由から有効な販売チャネルであるといえる。地方ブランドの他に、飲食業、製造業等では直営店を置くところも少なくない。飲食業の場合はフランチャイズ店の見本になるように努めていることが多い。若しくは戦略的に重要な店舗を出店する際に直営店を出すことも多々ある。製造業では競合との差別化を図るためや、新規顧客開拓のための直営店を出すことがある。

 メリットが多いように見える直営店だが、

1費用対効果が悪い場合(販売個数比 店舗経営費>中間マージン・広告費等)がある。

 2店舗経営ノウハウがなく、円滑に運営できない。

などのブランド力以外の問題が発生するリスクがある。

 

参考URL

http://www.hanabatakebokujo.com/                                                                                         花畑牧場

http://www.goten8284.jp/shop/                                                                                                  御殿八ッ橋本舗

http://jp.fujitsu.com/about/journal/movement/distribution/index007.shtml                       富士通