H21.12.4
107-455 村山 欣央
「ご当地」と地域ブランド
前回の「ご当地」のつく商品では、同じ「ご当地」という言葉が付いていても、その商品の持つ価値に違いがあることがわかった。ご当地ブームと地域おこし、これらには「ご当地」商品開発の面において密接な関係がある。
今回は前回の商品群のうち、地域おこしに係わるものと地域ブランドの関係を見ていく。
1.地域ブランドとは
今回、ブランド総合研究所が提案する地域ブランドの定義を見ると、
■地域ブランドとは、「地域に対する消費者からの評価」であり、地域が有する無形資産のひとつ ■地域ブランドには、地域そのもののブランド(RB)と、地域の特徴を生かした商品のブランド(PB)とから構成される ■地域ブランド戦略とは、これら2つのブランドを同時に高めることにより、地域活性化を実現する活動のこと |
とされている。 (RB=Regional Brand, PB=Products Brand)
この定義を本に、前回のご当地商品を地域ブランドの視点で分類すると、
|
PB小 |
PB大 |
RB大 |
ご当地ナンバー、ご当地検定 |
ご当地グルメ(ラーメン、カレー) |
RB小 |
ご当地調味料、ご当地ソング |
ご当地キャラクター、※ご当地キティ |
となる(※は地域おこしとは無関係)。
ご当地グルメについては必ずしもRB、PBが有効とは言い切れないが、地域に根付き、その知名度に貢献する限り、地域の特徴になりうる。
2.なぜ今、地域ブランドが頻発するのか
原因の一つとされるのが、平成の大合併による地名の損失である。有名な村や町、市が合併により消失する。その際に新たな地域おこしの手段として地域ブランドが利用された。その他、三位一体の改革による財源の確保、団塊の世代のU、Iターン就労の誘致など様々な理由が挙げられている。また、地域団体商標制度(2006)や中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律(2007)など、実際に地域ブランドのため法整備が近年起きている。
参考文献、URL
博報堂
地ブランドプロジェクト(2006)『地ブランド』 弘文堂
http://www.tiiki.jp/corp_new/index.html ブランド総合研究所
http://ja.wikipedia.org/ ウィキペディア