着物地の種類〜八丈〜
*八丈…東京、八丈島特産の草木染めの絹織物の総称。また、これに類似した秋田の秋田八丈などの絹織物のこと。
l 一疋(いっぴき)の長さが、約24mである八丈という単位で織られたことから「八丈」という名が付けられた。
↓ここで…
☆疋とは?☆
疋…布の単位で並幅の反物2反分の長さのことを1疋といい、大島紬やウールなどで羽織と着物を対にして仕立てるときなどに用いられる |
l 経糸に生糸、緯糸に紬糸をいれた物を八丈紬という。
l 刈安で染めた黄色地に縞または格子柄の黄八丈が有名。まだみで染めた茶色地の鳶八丈、椎の樹皮で染めた黒地の黒八丈もある。
l 江戸時代初期:大名や御殿女中に愛用された。
l 江戸中期:人気の歌舞伎や芝居の舞台衣装に用いられた。それによって庶民の興味が高まり、親しまれていった。町人の憧れの的。
l 江戸末期〜明治:町娘のおしゃれ着。黄八丈に黒繻子の半襟をかけるスタイルが流行した。
l 八丈の品質が良いものだったので、各地で類似した織物が織られるようになった。そのため、八丈島の八丈は「本八丈」と呼ばれている。
*秋田八丈…はまなすの根皮を染料に用いる。主に生産されるのは、黄色と茶色の縞柄など。光沢があり、独特の渋みがあるのが特徴。
黄八丈 秋田八丈