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107-387 藤澤桃美

 

最初の帯は何を買う?

 

 きものの「最初の1枚」が決まったら、次は「最初の帯」を選ぶ。実は、きもの初心者の最大のネックは着付けよりも帯結びである。

 

*おすすめは半幅帯

 きもの初心者はどう頑張っても「お太鼓」なんてそう簡単には結べないので、半幅帯を選ぶと良い。半幅帯なら、帯枕も要らないので背中が楽。また、最近の半幅帯は長さもきちんとあり、可愛いようにも、華やかなようにも、いろんな結び方を楽しめる。その他、半幅帯には適当に結んでも、それなりの形になるという利点ある。極端にいえば、「長くなったからはさんでしまえ」でも「右と左で長さが違う…」でも全然問題ないということだ。

また、余裕があればもう1本、ちょっとしたお出かけ用の小紋にも締められる正絹やおしゃれな刺繍の入った半幅帯も購入しておくと、歌舞伎座などに着ていくこともできるようになる。

もし最初の1枚が浴衣なら、浴衣帯を買う時に夏夏しすぎたものではなく、オールシーズンを通して締められるものを買っておくと良い。

 

*初心者の味方!作り帯

 他に挙げるならば「作り帯」である。帯結びが苦手な人にも利用されるこれは、お太鼓の部分がすでに出来上がっていて、前になる部分を巻いて、後ろにお太鼓を差し込むだけになっているもの。とても便利で、初心者の味方である。

 

 

 

帯枕…女性の帯のお太鼓がくずれないように、お太鼓の中に入れて形を整えるもの。「しょいあげ(背負揚げ)」ともいう。帯は江戸時代に装飾化し、幅広で丈が長くなったため、帯を持ち上げて形よく結ぶのに用いるようになった。大小さまざまな大きさがあり、お太鼓を大きくふっくらと結ぶか、小さくまとめるかで帯枕の大きさを決める。一般的に厚くて大きな帯枕でお太鼓をふっくらと作るのは、留袖や二重太鼓、または若い人向きとされ、薄くて小さな帯枕は普段着や年配の人向きとされる。