2009年5月22日
107-347 野村雄基
アセットクラス(マーケットリスク別による資産の分類)
@ 流動性資産
流動性資産とは、市場の変動による資産価値への影響が少なく、いつでも現金にすることができる安全性の高い資産のことである。銀行の普通預金や郵貯銀行の通常貯金などがこれにあたる。
日本の短期金利は現在ほとんどゼロなので、これらの流動性が高く市場のリスク(価格・金利・為替)をほとんど持たない商品は、安全性と見返りにリターンが低くなってしまう「ローリスク・ローリターン」の商品ということができる。投資するための商品ではなく投資前に待機する、あるいは資産を売却してから一旦置いてくような資金といえる。
A 日本株式
日本の株式は価格リスクを持っており、株価の変動によって価格が大きく変動する。金利や為替によるリスクは直接的にはない。日本の株式を組み入れた投資信託やETFといった商品もこのグループに分類できる。
B 日本債券
国債を代表とする日本の債券は、金利の変動によって価格が動くリスクを持っている。債券の満期が長期であればあるほど金利のリスクは大きくなる。
C 外国株式
株価の変動によってかかくが変わる株価リスクと共に為替変動によっても影響を受ける。
米国株式、中国株式、海外株式に投資する投資信託などはこのグループに属する。
D 外国債券
為替のリスクと金利の変動による2つのリスクが存在することになる。外債、外債ファンドなどがこのグループに属する。
E その他の資産
株と債券(株価リスクと金利リスク)、そして為替リスクの有無の3つのリスクで分類を行い、上記のどのグループにも属さない商品をその他の資産とする。不動産への投資、金・コモディティなどが分類される。
参考文献
内藤忍『内藤忍の資産設計塾』自由国民社(2008)