20091023

                                                             107-347 野村雄基

                           外国為替保証金取引(5)くりっく365

 

くりっく365とは東京先物取引所に上場されている為替商品のことである。簡単言うと東京金融取引所という中立機関を通して行うFXのことである。公設されている市場で取引を行うことで安全性を高めることができる。

 

くりっく365のメリット

 FXではくりっく365、つまり取引所を利用しての取引のみ、税制上優遇されている点がある。主な税金面でのメリットが以下である。

 

u  申告分離課税

 分離課税できるというのは、どれだけ利益が出ても一律の税率で計算できるということ。他の場合のFXでは利益が増えるたびに税金が増えるが、くりっく365を使えば税率20%と一定になり有利である。

u  損失の3年間繰り越し控除

 文字通り、損失が出た場合繰り越して計上できるということ。通常FXでは損を出しても所得は減らないので税金も減らないが、その不利な点を解消することができる。

u  証券先物・商品先物の損益通算

 他の金融取引とまとめて計算できるという意味で、例えば大豆の先物取引で損を出してFXで利益が出ていた場合、それらをまとめて計算することによって税金を安く抑えることができる。

 

くりっく365のデメリット

 くりっく365は大切な資産が守られることや税金面で有利な場合があるとはいえ、公的な取引所であるゆえの様々な規則もある。こうした制限の一つは、まず「一見すると」売買の手数料が高い場合が多いということである。これは相対取引(非くりっく365)が得ている手数料以外でこっそり利益を削っているものを認めていないため、手数料無料は業者にとって厳しいからである。またレバレッジの低さもデメリットであると言える。手数料は高く、レバレッジが低いので効率よく売買してどんどん利益を出したい人にとっては使いにくい。

 

参考資料

くりっく365比較ナビhttp://www.fx-tax.com/