アニメ制作会社の収入③

20091023

106—259 高井陸雄

 

1960年代はアニメの制作が単純な需要と供給で成り立っていたが、現在は大多数がそうではない。まず思い当たるのが玩具や食品、文具・その他のキャラクター市場である。一言でキャラクター市場と言っても青年向けのフィギュアから、幼年向けのカレーやふりかけ等、非常に幅が広い。ここでは食品を例に挙げて考えてみたい。

株式会社永谷園(以下A社)では1997年からアニメ「ポケットモンスター」関連のふりかけやカレーを販売していた(現在は丸美屋食品工業株式会社が販売している)。それらは販売からわずか半年で、各々売上10億円を突破した。

A社はこの商品を販売するためには、単純に考えるとアニメの制作元であるテレビ東京(以下B社)にロイヤリティを支払う必要があった(正確にはこれ1社ではないが)。それによりロイヤリティを定価の5%と考えた場合、半年で1億の金がB社に流れ込むこととなった。B社から見ると、権利許諾の証紙を販売するだけでこの収益を上げたことになる。

このような例は珍しく商品一つ一つにおける収益はもっと少ないと考えられるが、様々な商品にキャラクターを使用する際のロイヤリティは、制作会社の重要な収入源だと言える。

 

参考文献・URL

廣済堂「これがアニメビジネスだ」多田信、2002

 

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/2087/p-history.html ポケモン年表