アニメ制作会社の収入
2009年10月9日
106-259 高井陸雄
アニメ制作会社はアニメを作り、それをテレビ局などで放映してもらうことが主な仕事となるが、その収入はどのように得ているか見ていきたい。
主な収入源の一つはテレビ局から制作会社に支払われる製作費である。考え方としては、テレビ局側が制作会社から30分の番組を買うという形になる。製作費は多数の項目に分かれており、固定費となる制作管理費用や脚本・コンテ・演出料等がある。
テレビアニメが登場した1960年代ではこれが唯一の収入源であったと言われており、製作費は作品一本当たり180万円程度であった(ラーメン1杯40円の時代においてである)。その後の物価の上昇に伴い、1977年には600万円を超え、バブル期には最大で1300万円程支払われていた。2000年以降はアニメビジネスの拡大により、大幅な流動が見られるようになった。
そんな中2007年に放映されたアニメ「BAMBOO BLADE」の内部情報が流出するという事件が起こり、通常外に出ない予算表やスケジュール表等がファンの目にさらされることとなった。それによると1話のあたりの制作費は1000万円を下回っており、あまりにも少ない製作費でアニメを作る制作陣にファンが涙するという事態となった。
アニメビジネスの拡大により、製作費は必ずしも制作会社にとって収入と呼べるものではなくなってきている。むしろ他の方法で収益を上げなければ赤字になるほど減らされているのが現状だと言える。
参考文献・URL
廣済堂「これがアニメビジネスだ」多田信、2002
http://www.kajisoku.com/archives/eid1771.html