脚本
2009年5月1日
106−259 高井陸雄
脚本は物語の進行過程が記された設計書とも言われている。企画書のストーリーの大枠に沿って、場面ごとに状況の説明やキャラクターの台詞や仕草が記述される。
具体的にはまず「柱」と呼ばれる工程がある。これは場面の時間や場所を表すものとなる。<例:警察署・外観(夜)>
次に「台詞」の工程がある。登場人物がしゃべる言葉を「」で括って記述し、「の前に役者の役名を記述する。性別が判り易いように男性は名字、女性は名前で書くのが一般的である。ナレーションの場合はNと書き、その場にいない(映像では画面に映っていない)人物のセリフは、冒頭に(OFF)《読み:オフ・ボーカル》と書くことで指定する。内心のセリフは(M)《読み:モノローグ》と表記する。<例:両津(OFF)「そんなことが……」>
そして「ト書き」の工程ではキャラクターの動きや照明、演出などについて大まかな指示を記す。目に映る動きが重視され、心理描写は通常行われない。ただしアクションシーンではあまり具体的な指示は出さない。なぜならば全体の尺がこのシーンの長さで決まるからである。
これらの工程を経て出来た脚本が以降の工程へと回される。
これらとは別に「ハコ書き」と言う工程がある。まず「大バコ」と言う段階ではストーリー全体の起承転結を作る。そして「中バコ」では大バコの起承転結それぞれに起承転結を、「小バコ」ではさらにそれぞれの起承転結を作ることで脚本家は放映予定を調整していると考えられる。
参考文献
平凡社新書 『アニメーション学入門』津樫信之、2005
参考URL
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%9A%E6%9C%AC Wikipedia 脚本