平成21年7月17日
フィギュア/キャラクターグッズ市場
106-106 奥出拓摩
定義
@フィギュア
完成品フィギュア、トレーディングフィギュア、ガレージキット、プラモデル、プライズなど。ここからプライズを除いたものが今回の集計の対象となる。
Aキャラクターグッズ
雑貨や文具、アパレルなど、一般のキャラクターマーチャンダイズと同じもの。
市場規模
2007年1〜8月までの各ヒアリング先リテーラーの売り上げから12月までを見込んで推定したところ、2007年の市場規模は281.8億円であった。うちフィギュア市場が162.3億円、キャラクターグッズ市場が119.5億円だった。
市場動向
人気のあるフィギュアの多くは、そのサイズや販売形態の差に関係なく、アニメ、コミック、ゲームに出てくるキャラクターやロボットを立体化したものである。「機動戦士ガンダム」シリーズのようなメジャーコンテンツから、PCゲームのようなマイナーコンテンツまで、多種多様なものがフィギュア化されている。このように、ライトオタクからコアオタクまで、すべてのオタク層をカバーするのがフィギュアの商品カテゴリーとしての特徴である。
メディアミックスの文脈においては、フィギュアはその終点に位置し、起点になることがない。これが一般の玩具との違いである。玩具の場合、企画段階からテレビアニメと連動したりキャラクターやコンテンツが生まれたりすることもあるが、フィギュアではそれがない。
フィギュアの進化・洗練化の方向は、キャラクターコンテンツをいかに造形的にリアルに再現するかにのみある。それゆえに、二次元コンテンツでは代替できない商品価値をもつことができた。このことがフィギュア市場の伸びに貢献したといえる。
参考文献
メディアクリエイト(2007)『2008 オタク産業白書』株式会社メディアクリエイト