平成21626

コンシューマー/PCゲーム市場(3

106-106 奥出拓摩

 

購入経路や男女差

大きな特徴として、通信販売率の高さがある。特に乙女やBLといった女性向けタイトルの通販比率は男性向け以上に高く、5割以上が通信販売で購入されるタイトルもある。女性の中では店頭での購入を躊躇する人がいまだ多く、それが通信販売の利用を促している。

加えて、秋葉原や日本橋など特定の商業集積地に専門店が集中する傾向にあるため、地方の人にとっては、品揃え豊富で確実に入手できる通信販売は貴重なのである。通信販売最大手のアマゾンはもちろんのこと、専門店も積極的に通信販売を行うようになっており、Webオリジナル特典などを付けるなどして利用ユーザー数を増やしている法人も多い。今後も通販比率は安定して高いだろう。

また、男性と女性とで差異がみられる点もある。それは、男性は初動型、女性はロングテール型ということである。もともとコア向けタイトルは初動型であることが多く、いかに初週(極端に言えば初日)に販売するかが勝負といえる。しかし、男性に比べ女性の購入者は、ネットなどで内容や評価を吟味してから慎重に購入する傾向が強く、男性向けよりも長く売れ続けることが多い。それを踏まえてプロモーションを考えていくことで、需要の取りこぼしを最小限にすることが可能となる。

 

 

 

参考文献

メディアクリエイト(2007)『2008 オタク産業白書』株式会社メディアクリエイト