平成21年5月1日
DVD/CDパッケージソフト市場
106-106 奥出拓摩
パッケージソフト市場規模
2007年のDVD・CDの 市場規模は340.2億円である。うちDVD市場が163.0億円、CD市場が177.2億円である。
DVD市場の動向
・オタクのDVD離れ
背景として、@インターネットを通したデジタルコンテンツの容易さ、Aタイトル数過多、の2点が指摘されることが多い。しかし、結論からいえば、@はDVDの売上に負の影響を与えてはいない。コンテンツがデジタル化されたことにより、無料で視聴し保存もできる環境が整ってきたのは確かである。しかし、そのコンテンツを好きならば、完全な状態で所有したいし、特典も欲しくなるのが一般ユーザーとは異なるオタクの特性である。
Aのタイトル数の増加は深刻な問題である。現在おおよそ年間100タイトルのアニメが放送されている。このような環境にあって、オタクがアニメのすべてを把握することが困難となった。反対に、これだけのボリュームによって、コンテンツや登場キャラクターのパターンや類似要素を抽出することが可能となった。これがいわゆる“萌え”現象である。
アニメ制作費のリクープライン
アニメ制作費 |
1400万/1話 |
4200万/3話 |
DVDソフト希望小売価格 |
5800円/一枚(3話収録) |
DVDソフト卸値 |
4200円/一枚(3話収録) |
リクープライン |
4200円×10000枚=4200万円 |
タイトルによっては10万枚単位で売れるものがいくつもある。反面、リクープできないタイトルも多く存在する。
参考文献
メディアクリエイト(2007)『2008 オタク産業白書』株式会社メディアクリエイト