平成20418

「オタク」とは何者か

106-106 奥出拓摩

 

「オタク」の定義

オタクの基本的な定義とは、「こだわりがある対象をもち」、「その対象に対して時間やお金を極端なほど集中的に消費しつつ」、「深い造詣と想像力をもち、かつ情報発信活動や創作活動なども行っている人々」である。一方で「社会一般からは価値を理解しがたいサブカルチャーに没頭しコミュニケーション能力に劣る人」というネガティブな見解をされることも多い。

 

「オタク」のイメージ

「オタク」という言葉は、もともとはSFマニアやアニメマニアなどが二人称でお互いを「お宅」と呼んでいたことからきている。しかし現在では、「マニア」や「好き」などとも同じ程度の意味をもつ言葉として、一般に定着しつつあり、「オタク」など用途も多様化されてきている。その中では「健康オタク」などオタクのマイナスイメージとは相対する用途もみられる。それと同時に、近年、「萌え」「アキバ系」というキーワードが一般に使われるようになり、アニメやゲームの美少女コンテンツがメディアの注目を浴びる様にもなった。その結果、当初のこだわりや我の強さ、性格の暗さなどのオタクについてまわったイメージは払拭されなかった。

 

オタク」の例

ミリオタ(軍事)、鉄道オタク(鉄ちゃん、鉄子・鉄)、ジャニオタ(ジャニーズ)、ガンオタ(ガンダム)、珍オタ(阪神タイガース)

 

 

 

参考文献

野村総合研究所オタク市場予測チーム(2005)『オタク市場の研究』東洋経済新報社