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                  『北条家所領役帳』A

                                      21619

                                        守屋秀之 

◎『役』の構成(衆構成)と「知行高」

○北条氏一族

・御一家衆(北条宗哲)「約二二〇〇貫文」・・・北条氏一族とその家臣から構成。

○直属家臣団

・小田原衆(松田憲秀)「三〇〇〇貫文」・・・本城小田原に配備された軍団。

・御馬廻衆(山角康定)「約一三〇〇貫文」・・・北条家当主の家臣団から構成され

る親衛隊。

・諸足軽衆(大藤政信)・・・軍事専門の遊撃軍団。

  

○支城領

・玉縄衆(北条綱成)・・・城主北条綱成の一門・被官・同心衆によって構成され

たもの。それ自体が一つの私的な軍事集団でもある。

・津久井衆(内藤康行)・・・玉縄衆に同じ。

・江戸衆(遠山綱景)「約一三〇〇貫文」・・・武蔵江戸城代遠山綱景を初めとする

四人の武将の一門・被官・同心衆および与力衆によって構成されていて、それぞ

れを寄親とする私的な軍事集団の集合体となっている。

・松山衆(狩野介)小机衆(北条三朗)

・河越衆(大道寺周道)・伊豆衆(笠原綱信)

 

○その他

・職人衆・・・職人。 ・他国衆・・・北条家に従属する外様国衆。

・社領、寺領・・・神社、寺院のうち北条氏から知行地を与えられているもの。

・本光院殿衆(三浦衆)

  

 

参考文献

童門冬二「名将の決断」朝日新聞出版

黒田基樹「北条早雲とその一族」新人物往来社