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『北条家所領役帳』A
21年6月19日
守屋秀之
◎『役帳』の構成(衆構成)と「知行高」
○北条氏一族
・御一家衆(北条宗哲)「約二二〇〇貫文」・・・北条氏一族とその家臣から構成。
○直属家臣団
・小田原衆(松田憲秀)「三〇〇〇貫文」・・・本城小田原に配備された軍団。
・御馬廻衆(山角康定)「約一三〇〇貫文」・・・北条家当主の家臣団から構成され
る親衛隊。
・諸足軽衆(大藤政信)・・・軍事専門の遊撃軍団。
○支城領
・玉縄衆(北条綱成)・・・城主北条綱成の一門・被官・同心衆によって構成され
たもの。それ自体が一つの私的な軍事集団でもある。
・津久井衆(内藤康行)・・・玉縄衆に同じ。
・江戸衆(遠山綱景)「約一三〇〇貫文」・・・武蔵江戸城代遠山綱景を初めとする
四人の武将の一門・被官・同心衆および与力衆によって構成されていて、それぞ
れを寄親とする私的な軍事集団の集合体となっている。
・松山衆(狩野介)・小机衆(北条三朗)
・河越衆(大道寺周道)・伊豆衆(笠原綱信)
○その他
・職人衆・・・職人。 ・他国衆・・・北条家に従属する外様国衆。
・社領、寺領・・・神社、寺院のうち北条氏から知行地を与えられているもの。
・本光院殿衆(三浦衆)
参考文献
童門冬二「名将の決断」朝日新聞出版
黒田基樹「北条早雲とその一族」新人物往来社