江戸時代の職業事情E
22年11月26日
守屋秀之
●芸子〜其の二〜
・通常、客は宴席を設ける料理屋にその旨を伝え、予算や希望に応じて料理屋が芸子の手配をしてくれる。指名も可能である。また、馴染みになれば直接お茶屋や置屋に芸子を手配し、酒席に呼ぶことができる。その料金は、関東では「玉代」または「線香代」、近畿では「花代」などと呼ぶ。「線香代」というのは、時計のないところに線香一本が燃え尽きるまでの時間の料金だったからだという。この他にも祝儀(御祝儀)と呼ばれる一種のチップのようなものもある。芸子への料金の支払い方法は、使用した料理屋等からの請求で飲食と併せてくるのでその際に一括して払う。
●〈芸子選び達人への最短コース〉〜浅草と京都の料金の比較〜
■時間 6:00pm〜8:00pm
■場所 東京浅草組合加盟の全料亭(お茶屋は要紹介だが、旅行代理店を通して利用できる所もある)
■人数 12名以上のグループ(4〜5名位のグループ)
■芸子数 6名以上(舞妓さん、芸子さん各2名)
■料金 19,500(酒・肴、飲み物一本付、税別)(約3万円〜➝酒、つまみ。京懐石を注文すると約5万円〜)
●現状
かつて日本全国に多くの花街(花柳界)があり、芸子も多数いた。第二次世界大戦以後は、児童福祉法の制定によって子供の頃から仕込むことが困難になり、娯楽と接客の多様化により花柳界も衰退し、芸子の数は減り続けた。後継者不足のため、花街側は頭を抱えている状況だが、山形や秋田、新潟では会社制度に転換したりして後継者を育成し続けている。
参考資料
http://wapedia.mobi/ja/