江戸時代の職業事情A

                                                                       221029

                                                                           守屋秀之

 

●江戸の長屋の家賃編

江戸時代の長屋の家賃は一ヶ月で大体平均で500、現代で言うと7500くらいだったといわれている。

 江戸時代の一般の職人の平均収入は一月10万円程度だったので、一ヶ月の収入の10%くらいに相当する。現代の職人の一ヶ月の平均収入が1万〜5万円弱なので現代に比べれば良い方なのではないのだろうかと思うが、当時の長屋に住む人間は職人などがほとんど。また、自分の仕事の経費のことなどを考えると、それに大体25千円くらいかかる。さらに、食費やら、今でいうガス代に相当する薪代、風呂代やらで5万円くらいという計算になるらしく、その他衣類などなんやかんやで差っ引かれ、おまけに家賃までとられたらほとんど金はのこらない。

 ただし、物件にも良し悪しがあり、一ヶ月1000文(15千円)程度のところもあれば、300くらいのところもあったようで、一概には言えない。

文化文政年間(18181829)を基準に算出

●江戸の地価

江戸の土地でもっとも高かったのは日本橋付近だったと言われている。(ちなみに現在でいうと銀座、京都では四条河原町。)

 その値段はというと、間口一間で1000相当。現代の約27平方メートルで6000万円という値段である。

 当時の職人の平均月収入10万円程度ということを考えると、到底一般人では届かない金額である。

 なぜこんなに高かったのかというと、日本橋は交通の要所(江戸の五街道の出発点であり経済の中心)であり、大商店や両替商、本屋の大店などが軒を連ねる商業の中心地であった為というのが上げられる。

当時の大工職人のの日当は5000程度で月にすると12万円くらい。こういった給料からみると、庶民にとって家賃等は結構高かったものであり、江戸庶民の金銭事情はかなり厳しかったようである。

 

参考資料

http://www.geocities.jp/kuranityousa/1900.html

http://mononofu.sakura.ne.jp/goodtype/2008/10/post-11.html