平成201024

              スクウェア・エニックス

                                105-370 中川 正隆

1.正反対の企業

 200341日にスクウェアとエニックスが合併し、スクウェア・エニックスという会社になった。しかし、両社は正反対の特徴もった会社だった。

 

              スクウェアとエニックスの比較

 

スクウェア

エニックス

経営

不安定[1]

堅実[2]

制作体制

デベロッパーに特化

パブリッシャ―[3]に特化

強い地域

北米、欧州

アジア

 

 このように正反対の特徴があったため、逆にそれが合併するメリットとなり、合併する理由となった。

 

2.その他の理由

1つ目は、ファイナルファンタジーシリーズとドラゴンクエストシリーズの発売日が重ならないようにすることだ。両者の発売日をずらすことによって、互いにユーザーを奪い合わないようにしている[4]

2つ目は、スクウェアは映画『ファイナルファンタジー』が大失敗し、一方エニックスはドラゴンクエストシリーズが発売されない年は売上が半減する不安定性から、合併することでお互いが助け合うことだ。また、エニックスはドラゴンクエストシリーズ以外はあまり有名でないが、スクウェアはファイナルファンタジーシリーズの他にも、フロントミッションシリーズやサガシリーズなどの人気シリーズがある。

3つ目は、オンラインゲーム、モバイルゲームの時代に備え、両社のコンテンツ資産の有効活用による相乗効果が図れることだ。

 

参考文献

橘寛基(2006)『最新ゲーム業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本』秀和システム

参考URL

Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8



[1] 映画『ファイナルファンタジー』に164億円という巨額の制作費を投じて業績が悪化するなど、経営の安定性が問題視されていた。

[2] ドラゴンクエストシリーズが発売された年だけ極端に業績がいいという特徴をもっていたが、実質無借金経営だった。

[3] エニックスは、社内にプログラマをおかず、外部に開発を依頼する。これはドラゴンクエストシリーズでも例外ではなく、T〜Xをチュンソフト、Yをハートビート、Zをハートビートとアルテアッツァ、[と\をレベルファイブが開発を担当している。

[4] スクウェア・エニックスには他にも人気タイトルがあるため、発売時期の調整が困難となっている。