平成20年8月27日
子どもに良いゲーム
105-370
中川 正隆
ゲームの中にもただ楽しむだけのものでなく、子どもに良い影響を与えるものも多数あります。ここでは、そのゲームをいくつか紹介する。
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信長の野望シリーズ
このゲームは、プレイヤーが与えられた条件の中で富国強兵の戦略と戦術をじっくり時間をかけてよく考え、適切な判断を下していくゲームだ。時代設定は戦国時代で、プレイヤーは実在した戦国武将の中から好みの武将を選択して全国制覇を目指す(立地条件によって攻略難易度が変わるため、選んだ武将によって難易度が変わる)。
作物の生産性や京都までの距離など、地理的条件あたりまで考慮しなければならなく、地政学の入門用アイテムとなる。複雑な戦国時代の覇権争いの背景も、そうしたデータを通してゲームをすることで、武将達が戦わなければならなかった状況などがすんなり理解できる。
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桃太郎電鉄シリーズ
このゲームは、プレイヤーが鉄道会社の社長になり、資産を増やしながら日本全国を鉄道で駆け巡る双六系パーティゲームだ。プレイ時間は、プレイヤーが自由に選択でき、1巡するごとに1ヶ月経過する。
各都市の駅にはその地域の特色が反映されていて、特産品関連の店や畑、市場から石油コンビナートやプロ野球チームに至るまでたくさんの投資先がラインナップされている。これによって、日本の地理やその地方の特色が勉強でき、実際に桃太郎電鉄シリーズで地理の勉強を再認識した人もいる。
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Wiiスポーツ
このゲームは、プレイヤーが最初にMiiというマイキャラを作るが、そのマイキャラは名前、性別、年齢だけでなく髪型、顔立ち、体型なども細かくセットできる。その後、5つのゲーム(ボクシング、ボーリング、テニス、野球、ゴルフ)を通して、熟練度を上げていく(熟練度によって難易度が変化する)。また、体力測定もできる。
5つのゲームはどれも短時間で終わらせることができるため、勉強の合間の息抜きとして遊べ、運動不足を解消できる。
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グランツーリスモシリーズ
このゲームのジャンルはレースゲームで、他のレースゲームに比べて長く遊ぶことができる。また、徹底したリアリティの追及、クルマに関する膨大な情報量の武装、さまざまな遊び方が可能という特徴がある。
登場するクルマはすべて、現実に存在する国内外の自動車メーカーのもので、それらはチューンナップ可能マシンとして用意されている。そのため、家のクルマをレース用にチューンナップしたいという子どもにはおすすめのゲームとなる。また、最新作の『グランツーリスモ5 プロローグ』はブロードバンドネットワークを通じて、国内外のクルマ関連番組の視聴や、F1をはじめとしたモータースポーツ関連ニュースや各自動車メーカーが発信する最新情報の閲覧も可能となり、「走る、観る、知る、交流する」といった観点からクルマを楽しめる。
参考文献
中村一郎(2008)『子どもにやらせたいゲームはこれ!』彩流社