平成20年7月11日
モバイルゲーム市場
105-370
中川 正隆
1.モバイルゲーム市場
携帯電話、PDA向けのモバイルゲームの主な供給者は、ゲームソフトメーカーだ。また、従来は古いソフトの再利用や、パズルなどの単純なゲームが主流だったが、最近では普通の携帯用ゲーム機と変わらない、容量も大きく長時間遊べるゲームも増えている。その背景として、
・
携帯電話のハードウェアが急速に進化していること
・
パケット定額制などが導入され、長時間大容量のゲームでも通信料があまり負担にならなくなったこと
などがある。
このような状況の中、携帯電話向けのビジネスに力を入れるゲームメーカーは増え続けていている。例として、スクウェア・エニックスはファイナルファンタジーの携帯電話向け作品をリリースし、NECのN900iはドラゴンクエストをプリインストールしたことがヒットの一因となっている。また、バンダイナムコはたまごっちを携帯電話に移植するなど、携帯事業に力を入れ売上を伸ばしている。携帯コンテンツの世界でも海外進出が盛んになっていて、2004年9月にスクウェア・エニックス、セガ、タイトー、ナムコの4社は中国での携帯コンテンツ配信を協業して行うと発表した。また、タイトーは、世界100ヵ国に携帯ゲーム事業を広げる予定だ。
携帯電話は国内だけで約1億台が普及している。ゲーム機と違い、わざわざハードやソフトを購入しなくても、ダウンロードでゲームが楽しめるところから、今後もモバイルゲーム市場は新たなユーザーを取り込んで成長していくことが予想される。
2.2極化
モバイルゲームでも、携帯電話の性能が向上したことによるゲームの種類の増加によって、2極化がおこっている。テトリスや麻雀のようなヒマつぶしで遊ぶライトゲームとRPGのようにじっくり遊ぶハードゲームに別れている。
参考文献
橘寛基(2006)『最新ゲーム業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本』秀和システム
参考URL
総務省(報道資料) http://www.soumu.go.jp/s-news/2007/070724_2.html
携帯電話の普及台数とシェア
http://www.f.waseda.jp/sakas/lecture/introduction/reportI.pdf
ライトとヘビーに二極分化する携帯ゲーム
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20071120/1004643/