平成191214

                           泣きゲー

105-370       中川 正隆

1.      泣きゲーとは

泣きゲーとは、ギャルゲー、アダルトゲーム、美少女ゲームにおいて「プレイすることで感動を呼び起こされ、泣かされるゲーム」を指す俗語です。また、泣きゲーとはゲームメーカーが行っている区分ではなく、作品に対するユーザーの感想を端的に言い表したものです。そのため、明確に区分する事は非常に難しいと言われています。

 また、泣きゲーという言葉は、美少女ゲームに感動系のものが急増した1990年代終わりから2000年代初めに使われるようになったため、それ以前のゲームは内容にかかわらず基本的に泣きゲーとはいいません。

 

2.      泣きゲーの歴史

以下の経緯を経て泣きゲーというジャンルが確立されました。

1996年以前

アダルトゲームは性的快楽の描写が好まれ、ストーリー性を重視した作品は限られていた。

1996

Leafから『リーフビジュアルノベルシリーズ』が発売。それ以降、ビジュアルノベル形式のゲームが広まり、よりストーリー性を重視した作品が発売されるようになる。

1997

Leafから『To Heart』が発売。『To Heart』は、「読む人を感動させ、泣かせることのできるシナリオ」と多くの人に評価され、泣きゲーというジャンルそのものの直接のきっかけとなる。

1998

Tacticsから『ONE〜輝く季節へ』が発売。難解とも言われるストーリー性のため、販売本数は振るわなかったが、当時のインターネットや口コミ等でじわじわと話題となり、各種アダルトゲーム雑誌でも大きく取り上げられるようになり、新しいジャンルの存在を世間に知らしめた。

1999

Keyから発売された『Kanon』が大ヒットとなる。これにより、感動させるストーリーを売りとする作品が1つのゲームジャンルとして広く認知され、泣きゲーというジャンルが確立する。

 

 プレイヤーの感動を呼び起こすことを目的とした泣きゲーのシナリオにおいて、アダルトゲームとしてのアイデンティティである性的な描写は必ずしも必要なく、むしろおまけ的な扱いとして軽視され、または性的描写は受け入れられないと見ることにもなりました。このことは、Keyから発売された『CLANNAD(2004)や『リトルバスターズ!(2007)が全年齢対象としていることから言えます。また、泣きゲーの場合、最初にパソコンでアダルトゲームとして発売しても、比較的容易にメディアミックスが可能なため、制作する会社が増加し、現在ではパソコンゲームの主要なジャンルの1つとなっています。

 

 

参考URL

Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8