平成191026

                       ゲームの二極化

                      105-370 中川 正隆

1.ユーザーの二極化

 ユーザーは、大容量かつ複雑なシステムのゲームを好むハードユーザーと気軽に楽しめるゲームを好むライトユーザーに分けられます。

ハードの進化により、大容量かつ複雑なシステムのゲームが増えました。しかし、それらのゲームはハードユーザーには好まれるのですが、気軽に楽しめるゲームを好むライトユーザーにとって障壁となってしまい、結果として、ライトユーザーがゲームから離れてしまいました。その後、「ニンテンドーDS」が、タッチパネルの導入により、インターフェースを改革することでゲームから離れていったライトユーザーを取り込むことに成功しました。また、携帯機は気軽に遊ぶことができるという点で、ライトユーザーに好まれています。

その結果、現在のゲームのユーザーが「ニンテンドーDS」などの携帯機でゲームを楽しむライトユーザーと高画質・高性能の据え置き機で大容量かつ複雑なシステムのゲームを楽しむハードユーザーの二極化の状態になりました。

 

2.ゲーム会社の二極化

 ハードの進化により開発費が増え、次世代機では1つのゲームを作るのに10億円以上必要と言われています。また、10億円という金額を回収するためには、約30万以上売らなければなりません。携帯機向けに発売されたゲームを除いて30万以上売れたのは、2004年で28作品、2005年で19作品、2006年で16作品でした。また、30万本以上売れたゲームのほとんどが有力メーカーの主力となっているゲームでした。そのため、次世代機に挑戦できるのはスクウェア・エニックス、コナミ、任天堂、バンダイナムコゲームスなどのごく1部の有力メーカーのみになります。また、小規模の会社の場合は、次世代機のゲームの開発自体あきらめなければなりません。

 今後は、据え置き機で大作ゲームを発売する有力メーカーと携帯機でしかゲームを作れない一般メーカーに分かれることが考えられます。また、PCや携帯電話向けに活路を見出そうという動きが活発になってきています。

 

 

参考文献

橘寛基(2006)『最新ゲーム業界のカラクリがよ〜くわかる本』秀和システム

参考URL

ゲームのユーザー、今後は二極化する」・エンターブレイン浜村社長

http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=MMITea002007042006

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