平成1976

                  次世代機5年サイクル説

105-370       中川正隆

1.      5年サイクル説

ゲーム機は約5年ごとに次世代機が生まれると言われています。例として、

     ソニーでは「プレイステーション」が1994年、「プレイステーション2」が2000年、「プレイステーション3」が2006

     任天堂では「ファミリーコンピュータ」が1983年、「スーパーファミコン」が1990年、「NINTENDO64」が1996年、「ニンテンドーゲームキューブ」が2001年、「Wii」が2006

     セガでは「メガドライブ」が1988年、「セガサターン」では1994年、「ドリームキャスト」が1998年

 

上記のように、ほぼ5年前後に次世代機が発売されています。

 

2.      5年サイクルになる理由

 

・ゲームソフト市場の飽和状態

新しいゲーム機が発売されて5年が経つとゲームソフト市場が飽和状態になります。ゲームソフト市場の飽和状態とは、単位期間あたりの発売タイトル数が大幅に増加し、ゲームソフト1タイトルあたりの売り上げ枚数が下落することです。この状態では、よほどの話題作でないかぎり採算分岐点を大きく割り込む状況が慢性化してしまいます。また、以下の流れを経て、ゲームソフト市場が飽和状態になります。

 

           次世代ゲーム機の発売

                 ↓

半年〜1年位で、ソフト不足に目をつけた彗眼メーカー(第1グループ)が参入し、ゲーム機の売り上げが伸びる

                 ↓

1年半〜2年で、ハード台数に目をつけたメーカー(第2グループ)が参入する

                 ↓

2年〜2年半で、ヒットゲームが発売され、ゲーム機の売り上げがさらに伸びる

                 ↓

3年目で、新規会社(第3グループ)が相次いで参入する

           ↓

4年目からゲームソフトの数が増加し、ソフト1つあたりの売り上げ数が減少する

                ↓

4年半〜5年目で、売り上げを稼ぐためのゲームソフトが増加

                 ↓

5年目以降は、ゲームソフト市場が飽和状態となり、ソフトがよくても話題作以外はまったく売れなくなる

 

・開発期間

 5年サイクルはゲーム機の開発スケジュールが関係しています。開発スケジュールのおおまかな流れは以下の通りです。

 

最初の1年でプラットフォームの方向性とチープアーキテクチャの方向性を決める

                   ↓

2〜4年目の間でチップを開発する

                   ↓

5年目にデベロッパに同時発売するゲームソフトを開発してもらう

 

また、まっさらの状態からCPU開発には34年かかるのは当たり前で、ゲーム機の発売はチップの開発スケジュールに左右されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献

浅野耕一郎(2001)『ゲーム業界危機一髪!!』翔泳社

参考URL

後藤広茂のWeekly海外ニュース

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0327/kaigai01.htm

家庭用ゲーム機(コンシューマー機)の一覧表

http://www.paradisearmy.com/pso/A04x.HTM