うつ病とサプリメント A
〜ハーブ編〜
◎セント・ジョンズ・ワート(セイヨウオトギリソウ)
・ 臨床試験でこのハーブに含まれる成分の一つ、ハイペリシンを抽出して治療に使ったところ、患者の不安感やうつ状態、沈んだ感情を非常に改善。別の研究では通常使われている抗うつ剤のアミトリプチリンやイミプラミンよりもより強力な抗うつ作用を示した。
・ ヒペリシンなどの含有成分の働きが、セロトニンの脳内濃度を上げる作用があるといわれている。
・ 医薬品よりも副作用が小さいという報告がある。
・ ドイツではセント・ジョンズ・ワートの医薬品もあり、軽〜中程度のうつ病の治療法に利用されている。
※セント・ジョンズ・ワートの併用で効果が薄れる医薬品もあるので、すでに服用薬がある場合は医師に相談が必要。
※妊娠中は飲んではいけない。
※皮膚が太陽に敏感になるので強い日差しに当たらないようにする。
◎リコリス(カンゾウ)→甘草
・ 抗うつ作用のあるモノアミン酸化酵素抑制(MOA)効果のある成分を少なくとも8種類含む。
※リコリスやそのエキスを一日お茶で3杯程度を使用する程度ならば安全な範囲だが、長期間多量の服用を続けると副作用が出てくる。
(症状:頭痛、無気力、カリウムの消耗、高血圧、ナトリウムと水分の滞留)
※ハーブ療法を専門に取り上げている「緑の薬局」というサイトではリコリスはセント・ジョンズ・ワートに並ぶ抗うつ効果をもつハーブだと紹介されている。しかし、リコリスを調べていくとほとんどどこでも、効用は、抗アレルギー作用、咽喉の炎症、気管支炎、便秘、リウマチ、関節炎、胃や十二指腸潰瘍、など幅広いものの、「うつ症状」とは書かれていない。たまに「ストレスの緩和」とあるくらい。
※がん予防にも効果があるといわれる。
※漢方では最も多く使われる。
◎ジンジャー(ショウガ)
・ 気持ちを高揚させる香りに加え、いろいろな抗うつ効果のあるハーブと相性が良い。