ノイローゼとは
1、ノイローゼとは
「ノイローゼ」とは「神経症」のことで、「精神病」とは別物である。
身体に異常がないのに、精神的原因によって精神や身体にいろいろな症状が現れること。
2、原因
多くは、目前の環境に適応できず、不安感にとらわれて精神的バランスが崩れることで起きる。
Ex:家庭の不和・職場でのいざこざ・失恋・仕事の失敗などの精神的な悩みや、ショック、生まれつきの素質など
3、症状
【強迫神経症】(→強迫性障害)
特定の行為、思考から離れられず、生活に支障をきたす病気。
Ex:心配(鍵を掛けたか何回も確認するなど)
【不安神経症】
過剰な不安感があり、動機や息苦しさや手足のしびれが起こる。
多くの場合変動性で、特にストレスを受けたときなどに悪化し長年にわたり持続する。
【恐怖症】(→恐怖性障害)
特定の外的状況に対する非現実的な激しい不安と恐怖感が持続する状態
・ 広場恐怖症
・ 社会恐怖症
・ 対人恐怖症(神経質傾向→赤面恐怖症→表情恐怖症→視線恐怖症 の順に悪化)
➥※強迫神経症の一つとも捉えられる。
主な特定の恐怖症の例
高所恐怖症 |
高いところを恐れる |
雷恐怖症 |
雷や稲妻を恐れる |
飛行機恐怖症 |
飛行を恐れる |
幽霊恐怖症 |
幽霊を恐れる |
閉所恐怖症 |
閉鎖された空間を恐れる |
恐水症 |
水を恐れる |
アスパラガス恐怖症 |
アスパラガス恐怖症 |
歯医者恐怖症 |
歯医者を恐れる |
13恐怖症 |
13という数字やそれに関連したものを恐れる |
動物恐怖症 |
動物(クモ、ヘビ、ネズミなど)を恐れる |
4、治療
抗不安剤、抗うつ剤、精神療法、行動療法、暗示療法、麻酔分析治療 など
5、補足
◎神経症とは、精神医学用語で、主に統合失調症や躁うつ病などよりも軽症であり、病因が器質的なものによらない精神疾患のことを差す。軽度のパニック障害や強迫性障害などがこれにあたるとされる。
◎「ノイローゼ」という言葉は、多種多様な疾患を含んでいるため、混乱を避けるために精神医学の分野では通常使用しない。
◎精神病のひとつである「うつ病」とは直接関係ないとも言われるが、近年では、ノイローゼからうつ病(あるいは抑うつ状態)に移行するケースも多々見られる。
◎「神経衰弱」・・・ノイローゼの一類型。精神的肉体的過労の後に起こる一時的な症状(Ex:頭が重い、目が疲れる、肩がこる、イライラする、眠れない)。
→安静と休養さえとればほとんど治ってしまうもの。
参考URL
万有製薬株式会社HP内 メルクマニュアル(http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/index.html)
J-medical 医学事典(http://www.j-medical.net/sick/)