睡眠障害について②

 

◆現在日本で処方されている主な睡眠薬

分類

一般名

商品名

作用時間

長短時間型

トリアゾラム

ゾピクロン

ゾルピデム

ハルシオン

アモバン

マイスリー

2~3

3~4

 2

短時間型

ブロチゾラム

ロルメタゼパム

エチゾラム

レンドルミン

ロラメット、エバミール

デパス

 7

10

 6

中間型

フルニトラゼパム

エスタゾラム

ニトラゼパム

ロヒプノール、サイレース

ユーロジン

ベンザリン、ネルボン

15

24

21~25

短時間型

クアゼパム

ハロキサゾラム

ドラール

ソメリン

27~41

20~40

・不眠薬として、一般的に、ベンゾジアゼピン系睡眠剤という薬物を使用する。

 

 

◆睡眠剤は、依存性の強い恐ろしい薬か?

テキスト ボックス: 睡眠薬についてのよくないイメージ ・テレビのドラマ等での睡眠薬をのんで自殺する場面

・周囲の人から睡眠剤は怖い薬だからやめたほうがよいと言われる。

 ・睡眠薬をのみ続けていると、依存症になってやめられなくなる?

 ・睡眠薬をのみ続けると頭がボケてくる?

 

 

現在使用されているベンゾジアゼピン系睡眠剤極端な乱用をしないかぎりは依存の危険性も少なく、安全性も高く、もちろんボケてくることもない。

ベンゾジアゼピン系睡眠剤は、情動をコントロールする大脳辺縁系という部位を選択的に抑制する。無理に寝かしつけるというような働きではなく、不安や緊張を緩和することによって、睡眠に誘うというように働く。

睡眠薬が怖いと考えている人が多いのは、昔使われていたバルビツール酸系睡眠薬の悪いイメージが残っているためだと考えられる。

 

バルビツール酸系睡眠薬脳のほぼ全域を抑制することによって、睡眠剤としての効果を

発揮する。

網様体賦活系()という意識を維持する役割を担う脳の部位や延髄をいう呼吸をコントロールする部位を抑制するので、多量に用いると昏睡に陥ったり、呼吸停止をきたしたりし危険である。

 

網様体賦活系…神経細胞と神経線維のシステム。幹上部の深くに位置しており、意識と覚醒のレベルを調節している。