うつ病になりやすい性格②
1.うつ病でないうつ
【さまざまなうつ状態】
◎内因性うつ病…元々うつ病になりやすい素因を持っている人がかかるもので、間違いなく病気である。脳内の変化が明らかになりつつあり、坑うつ薬も開発されている。
◉単極性-うつのみを示す。(チャーチル、ミケランジェロなどはこれ)
◉双極性-うつと躁を示す。
◎反応性うつ状態…ショックな出来事などがあり落ち込む状態。病気?
Ex:親しい人の死
◎神経症性抑うつ…もともと性格的に暗い人が些細なことで落ち込むこと。病気?
◎症候性うつ状態…甲状腺の病気などによるホルモンの異常や、ステロイドやインターフェロンの副作用などによって起こるもの。いずれも身体の病気が脳に影響してうつ状態になる
【問題点】
◆どの状態も神経症性抑うつと解釈できる
→「暗い性格」の定義が無い。人の性格を考えると何かしら暗い面がある。
◆どの状態も反応性に見える
→うつ状態になった場合、振り返って考えると何かしら原因と思われる出来事に思い当たる。
◆初診時に判断できない
→性格やうつの原因を一回の診察で見抜くことが出来ない。
2.創造の病
◎さまざまな学問や芸術、哲学などの創始者の人生を分析した結果、多くの例で、抑うつ状態や神経症、心身症、ときには精神病などの経験をしている。
→自己を見つめ直し、深い洞察に至り、新しい世界を作り上げていったと考えられる。
◎客観的な研究によっても、作家のうつ病の発症率は一般の人より高いことが実証されている。この研究によると、作家が一般の人より優れているのは文章力でも知能でもなく、創造性であるというデータが出ている。