2006.5.12
2歳児の発達と絵本
104−510 山口和嘉子
1.成長
@身体全体のバランスと敏捷性の発達
↓
なんでも「ジブンデ!」とやりたがるようになる。
↓
“自我の確立”
Aイメージを頭に描けるようになる
→電話で話せるようになる。うそが言えるようになる。
⇔でもまだ十分に虚構の世界を理解できるわけではない。
2.
どんな絵本を選べば良いか?
・
ストーリー性のある絵本
→実際の体験が土台になって展開する物語絵本→想像力の発達
3.
読み聞かせのポイント
@ 文はゆっくりとわかりやすく、少し抑揚をつけて読む
A 絵をゆっくりと見られるように配慮する
B 言葉をゆっくりと聞いてあげる
3に関連して
先週、図書館に行ったとき、たまたま読み聞かせをやっていたので聞いてみた。読み手はボランティアのおばさん3人で、30分間交代で5〜6冊読んでいた。平日の午前中だったため、聞き手は1〜3歳くらいの親子だったように思われる。
どの子も静かに聞いていたが、ある場面でちょうど2歳くらいの男の子が言葉を発した。題名は忘れてしまったが、動物たちがパーティにおみやげを持って訪ねてくるという話でのことだ。動物たちは家に着くとまず「トントン」とドアをノックする。初め、ボランティアさんはそのとおりに「トントン」と読んだ。しかし、その男の子は自分の家と比べて不思議に思ったのだろう。「トントンじゃなくてピンポーンだよ。」と意見した。確かに今、人の家を訪ねるときに玄関をノックする人は少ない。たいていの人がインターホンを押す。思わず笑いが起き、その後ボランティアさんは「トントン」を「ピンポーン」と読みかえて読んだ。男の子は納得したように黙って楽しそうに聞いていた。
私が読んでいる参考文献に「2歳児は物語の文を聞き、絵を見て、その絵から何かを発見したり不思議に思ったりすると、指を指し、言葉に出して読み手に知らせようとしてくる。」と書いてあったが、今回の経験でそれがよくわかった。
参考文献
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高山智津子、徳永満理(2004)
『絵本でひろがる子どものえがお−発達に沿った年齢別読み聞かせ』p p56〜62