2007/11/30

21世紀出生児縦断調査

104-510 山口和嘉子

 

21世紀出生児縦断調査とは

20071121日、厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」の第6回結果が公表された。調査は少子化対策に役立てるため、21世紀最初の年(2001)に生まれた子どもの家庭を対象に実施。対象の子どもは5歳半になり、42187人を対象に調査した結果、38535人から回答を得た。

 

     今回の調査で注目すべきこと

(1) 5歳児の半数がゲーム

 テレビゲームや携帯型ゲームなどの「コンピューターゲームをする」子は前年28%から51%に増加。ゲーム遊びは1時間未満が最多だが、3時間以上の子どももいた。

 

※児童館や児童公園などで遊ぶ子は約8割。

「遊ぶ」が多い場所

@     「自宅」(94.7%) A「児童館や児童公園などの公共の遊び場」(78.7%) B「友だちの家」(67.5%)

「遊ばない」が多い場所

@     「空き地や路地」(59.3%) A「原っぱ、林、海岸などの自然の場所」(40.8%)

B「デパート・スーパーなどの遊び場」(29.8%)

 

(2) 2人に1人は習い事

習い事をしている子どもは前年の38%から一気に57%に増加。そのうち、この1年で始めた子どもは21%だった。

習い事の種類

男児:@「水泳」(23.0%) A「英語」(11.7%) B「体操」(11.4%)

女児:@「音楽」(24.9%) A「水泳」(18.3%) B「英語」(14.1%)

 

子供のライフスタイルに詳しい中村和彦・山梨大准教授(発育発達学)の話

 保護者の間で早く子供に専門的な能力をつけさせたいという志向が高まっているのではないか。本来、幼児期は子供が異なる年齢の子供と体を動かしたり、自然の中を駆けるなどの自発的な「遊び」を通じて全体的に人格を成長させていく時期。調査結果のように、専門的な習い事を早期からさせるのは幼児教育にそぐわない

 

参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/syusseiji/06/index.html 21世紀出生児縦断調査

   http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071122k0000m040075000c.html 毎日新聞