平成19518

「工業化政策 その1」

森奈津子

 

・ISI(輸入代替工業化)戦略

 発展途上国が工業化を目指す際に、現在先進国から輸入されている製品を自国で生産し、工業化を図るもの。政府が経済に大きく関わる保護主義であり、政治の影響力が非常に大きい。そのため、企業と権力が癒着しやすく政治腐敗が発生しやすいとされる。また、自国内の市場のみを対象とするため、市場規模にも限界がある。現在のアメリカを中心とするWTO体制(自由貿易の推進)の流れとは一致しない。

 

ISIの流れ

 工業化開始 → 自国の需要に見合った生産 → 現在利用されている工業製品 →

                         輸入されている 

⇒ 輸入製品を自国で生産、工業化

 

 

・関税政策…自国に入ってくる工業製品に対し、高い関税率をかける

    例:同じものが作れると仮定して、製品にかかるコストを単純に比較した場合

日本からのバイク 50万 ⇒ 関税50% ⇒ 75

       タイのメーカー  70

      価格が 日本製 > タイ製 となり、タイのバイクが売れる。

 ⇒ 外国製品の価格上昇により国産品を保護、関税収入

 

 

・ローカルコンテンツ…外国企業を自国に呼び込むツール

    例:LC40% = 自国で生産される製品の40%は国内生産の必要

  外国企業の参入 ⇒ 雇用創出、技術移転

 

 

・人為的低金利政策…政策的に金利を低く抑える事で投資しやすい金融環境を整備する