(PAにおける)音の豆知識
●音の速さ
知っている人がいたら別に面白くも何とも無いが
『音の速さは340m/s』というのは実は正確ではない。
周囲の環境によって速度も変化するので、その公式は以下のとおり(音速C、摂氏温度t、ただし1気圧の場合)。
C=331.5+0.6t(m/s)
この式において摂氏気温15℃とするとC=340.5(m/s)となるため、音の速さはおおよそ毎秒340mとされているわけである(なお15℃は地球表面の平均気温)。ちなみにこの式で計算すると0℃ならば331.5m/s、夏場の35℃なら352.5m/sとなる。
特にライブハウスにおいて起こりうる現象だが、リハーサル時と本番時の室温に差があると音速が異なり、音が屈折して聞こえてしまいそのままではリハーサル時のような音は出せないため、エンジニアは調整をしなければならない。
●騒音
PAの関わるイベントならば騒音の問題はつきものである。では騒音とはどれくらいのものを指すのか?環境省によってある程度の基準は定められているが(別紙)、いまいちよく解らないので日常のどんな音がどれくらいなのかを以下のように挙げてみた。
騒音レベル(dB) |
日常の音(カッコ内はだいたいの数値) |
|
0-20 |
可聴最小音(0)、正常呼吸音(10) |
極めて静か |
20-40 |
静かな住宅(30) |
静か |
40-60 |
昼間の住宅地(45)、一般事務室(50)、 40km/hの乗用車内(60) |
普通 |
60-80 |
プリンター音(70)、地下鉄内(80) |
うるさい |
80-100 |
コンサート会場(90)、ライブハウス(95) |
極めてうるさい |
100-120 |
ガード下(110) |
〃 |
120-140 |
ジェットエンジン音近く(140)、 訓練用の音響閃光手榴弾(120〜130) |
肉体的苦痛、 聴覚障害etc |
参考
小瀬高夫、須藤浩・著『PA入門』(2005)